酒に酔わせた女性にわいせつな行為をし、財布を盗んだとして、神奈川県警は19日までに、昏睡強盗と準強制わいせつの疑いで、東京都港区の慶応大2年の“ミスター慶応ファイナリスト”渡辺陽太容疑者(22)を再逮捕した。また、栃木県小山市の慶大2年の光山和希容疑者(22)と、事件当時19歳だった東京都目黒区の慶大1年の男(20)も逮捕した。渡辺容疑者といえば、あの“ミスター東大ファイナリスト”との関係も取り沙汰されているが、その男の初公判は間近。近況はどうなっているのか。

 県警によると、渡辺容疑者は「覚えていない」と容疑を否認し、他の2人も容疑の一部を否認している。渡辺容疑者は9月に酩酊状態の女性に乱暴したとして10月に逮捕されていた。

 逮捕容疑は、3人で共謀して5月10日午前4時半から午前6時45分ごろ、東京都渋谷区のカラオケ店で、20代の女性に酒を飲ませて下半身を触るなどのわいせつな行為をし、現金約8000円が入った財布を盗んだ疑い。

 県警によると、3人は知人同士で、女性と面識はなかった。女性は直前に声を掛けられ、カラオケ店に一緒に行ったという。渡辺容疑者のスマートフォンに動画が残されており、発覚した。

 渡辺容疑者は2016年の「ミスター慶応コンテスト」のファイナリスト。本紙はこれまで渡辺容疑者と、強制性交の疑いで逮捕・起訴された「ミスター東大コンテスト」(14年)ファイナリストの稲井大輝被告(25)との関係を報じてきた。2人が兄弟分のように遊んでいたことや、それぞれ逮捕され押収されたスマホから暴行画像や動画を共有していた疑いがあることなどだ。その稲井被告は保釈中で、初公判は21日に行われる。

 捜査関係者は「取り調べで、『大学生の遊び方じゃないだろ。偉そうにしやがって』と稲井はきつく絞られたようですね。キャバクラ豪遊後、バーで大量に飲んで、午前4時にタクシーで帰宅し、犯行ですから。でも、泥酔していて事件のことは一切覚えてないことも確かで、稲井からは『ベッドが尿らしきもので湿っていたことと、自室玄関ドアに鍵がかかっていなかったことを起きてから知った』という程度の調書しか取れていないようです」と語る。

 また、稲井被告の近況について、知人は「まだ公判前で判決が出ていないから、大学は休学状態みたい。時間を持て余して読書家になっています。とはいえ、テレビに出ている経済コメンテーターの書いたような本を読むだけで、難しい専門書を読むというタイプではありません。最近は、帽子で派手な金髪を隠したりしています。裁判までに髪を黒く染めるみたいですね」と話している。