280キロ以上!過去最速で検挙の男の違法カーとは リミッター付きの国産車なのにナゼ

2018年11月06日 17時00分

「みんなに見てもらいたかった」――。60キロ制限の自動車専用道路を時速約280キロで走行したとして、大阪府警城東署は5日、道交法違反(速度超過)の疑いで、大阪市城東区に住む無職の男(35)を書類送検した。日本公道史上最速のスピード違反とみられるが、日産の「GT-R」で“新記録”を出した男は、どうやらスピード自慢がしたかったようだ。ポルシェやフェラーリならともかく、なぜリミッター付きの国産車でそんな速度が出せたのか?

 書類送検容疑は1月12日午前4時10分ごろ、東大阪市の自動車専用道路「第2阪奈道路」上り線で、法定速度の60キロをはるかに上回る約280キロで走行した疑い。車は無車検で、無保険など5つの事案で送検された。

 男は8月7日に車のナンバープレートを付けずに走行したとして、道路運送車両法違反の疑いで逮捕されていた。翌日に釈放されたが、任意の調べが継続。動画投稿サイト「ユーチューブ」に高速走行する様子を公開しており、捜査関係者によると「署のホームページに匿名でスピード違反の動画の情報提供があり、捜査の中で本人に確認したところ事実と認めた」。逮捕事案の車と、スピード違反に使用された車は別のものだという。

 動画では、トンネル内に止まった日産「GT-R」が加速を開始すると、20秒ほどで280キロに到達。禁止となっている車線変更を行い、走行中の車やトラックを一瞬で追い越すと、最終的にメーターは300キロを表示した。男は「車の性能を試そうと思った。みんなに見てもらいたかった」と供述しているという。

 現場の阪奈トンネルは長さ約5・6キロでほぼ一直線。地元住民は「大阪側の水走(みずはい)ICには覆面(パトカー)がけっこういてるけど、ひたすら真っすぐやから、ランボルギーニやフェラーリが猛スピードで爆走してるのをよく見る」と話す。

 スピード違反の検挙では今年3月、都内の会社員が都内の中央自動車道を時速235キロで疾走し逮捕された。同月には高速道路「東京湾アクアライン」を大型バイクで時速239キロで走行したとして、千葉県警が会社員を書類送検している。今回はそれを上回り過去最高速度とみられる。280キロといえば、東海道新幹線の最高速度とほぼ同じで、飛行機なら離陸寸前の速度だ。

 通常であれば180キロでリミッターがかかるようになっている。だが、レース出場経験のある自動車関連会社の経営者は「リミッターってコンピューター制御してるんですけど、簡単に外せますよ。レースでサーキット走行をする人が使用するために生産された車を『公道では使用しないでね』と言って販売してますから。実際、レースに出る人にとってリミッターは邪魔ですし。探せば、ネット上でも転がってると思います」と明かす。

 100キロを超えるのにわずか4~5秒しかかかっておらず、G(重力加速度)は相当なものと思われるが「頭が少しフワッとするくらい。フリーフォールで落ちるくらいの感じかな。制御できないとかはないです」(同)という。

 その上で、今回の事件について「正直、280キロってアウディRSやアストンマーティンだと余裕で出るから、出してる人いますし、たいした話じゃない。そんなに見てもらったり性能を試したいんやったら、動画にアップするんやなくて、お金出してサーキットで走れば?って言いたい。アホですよ」と公道での“公開”パフォーマンスを切って捨てた。