「ミスター東大コンテスト」のファイナリストが性的暴行で逮捕された。３０代女性を乱暴したとして、警視庁新宿署が強制性交の疑いで、東大経済学部に在籍する東京都新宿区の稲井大輝容疑者（２４）を逮捕していたことが２４日、分かった。東京地検は５日に強制性交罪で起訴した。高学歴でイケメンの“ミスター”の逮捕が相次いでいるが、闇の共通点があるようだ。

　新宿署によると、逮捕時に「覚えていない」と容疑を否認していた。もともと女性と面識はなかったが、同じ高級マンションに住んでいた。９月１５日未明、偶然エレベーターに乗り合わせ、稲井被告はこの女性に目をつけて、部屋に連れ込み乱暴した疑いが持たれている。

　各大学の「ミスター」イベントの関係ホームページによると、過去にミスター東大コンテストに出場し、ファイナリストの５人に名を連ねていた。

　大学関係者は「ミスター東大コンテスト２０１４で特技のナンパを披露していました。ポッキーゲームを使ってナンパしたりもしていました。『ポッキー好き？　ポッキーゲームしよう。恥ずかしいなら、連絡先交換！』ポッキーが嫌いな女の子は、ほとんどいないから、最初に『イエス』と言わせて、主導権を握って、連絡先交換に持ち込むんです」と話す。

“ミスター”といえば、「ミスター慶応コンテスト」に出場した渡辺陽太容疑者が９月２９日に暴行容疑で逮捕され、同じ事件で今月１６日に準強制性交で再逮捕されたばかり。

　警察関係者は「稲井被告と渡辺容疑者は横のつながりがあったようだ。資産家の子息、女好き、ナルシシスト、美容整形など、価値観が近いから、クラブなどで遊ぶ兄弟分みたいな感じ。稲井被告は９月１５日に逮捕され保釈された後、弟分の渡辺容疑者が逮捕されたのを知って危惧していました」と語る。

　それというのも、稲井被告は携帯電話を４台ほど所有しており、押収された。渡辺容疑者も携帯電話が押収されている。

「それぞれ押収したケータイから横のつながりや暴行画像・動画などが出てきており、“戦果”を共有していたのではないかとみられています。それぞれ余罪が出てくる可能性も高い」（同）

　口が達者でナンパの腕前を自慢する稲井被告は、スカウト集団を組織し、カネ儲けしていたという。

　前出の大学関係者は「東大受験予備校で講師をしていたこともありますが、スカウトの方が稼げるのでシフトしていったんですね。大学デビューで変身したい学生の憧れの存在だったので、ナンパの子分みたいなヤツらがいました。そういうヤツらをまとめてスカウト会社を展開していたようです。自身のユーチューブでもナンパ術を披露したり、タレント気取りでしたね。彼のユーチューブに出ている巨乳美女やセクシー女優たちは、彼がスカウトマンだからキャスティングできたのです」と指摘する。

　都の迷惑防止条例で路上スカウトは禁止だが、東大の学生証を使い、ナンパを装っていたようだ。

　新宿・歌舞伎町の関係者は「よく渋谷や新宿の路上でスカウトをしていましたが、警察官が来ても負けませんでしたね。『僕、東大生ですが、東大生がナンパしてはいけない法律あるんですか。警察官僚の先輩に電話しましょうか？』などと口が達者なので、スカウト界で頭角を現したようです。スカウトした女の子は、風俗やＡＶに送り込んでいたみたいで、金回りが良かったですよ」と明かしている。

　エリート街道から転落した“ミスター”２人に共通するのは、イケメンで金持ちで学歴エリートである“万能感”からのおごりだろうか。