町田高齢者住宅殺人の深まる謎 防犯万全の中で金品奪わず凶行

2018年09月25日 17時00分

 犯人は物盗りでなく、怨恨を持った人物か?

 東京・町田のサービス付き高齢者向け高級住宅「ココファンまちだ鶴川」で、入居者の関初枝さん(69)が何者かに殺害された事件は、謎が深まるばかりだ。

 事件は21日朝、入居者で初枝さんの夫(70)から「泥棒が入り、女房が死んでいる」と110番があり発覚。町田署員が駆けつけると、1階室内のベッドの上で、パジャマ姿で頭から流血した初枝さんが倒れていた。

 死因は鈍器のようなもので殴られたことによる、脳挫傷など。前日は午後9時まで夫と一緒におり、その後の就寝中に襲われた可能性が高い。

 夫は飼っている柴犬の散歩のため、毎朝午前6時に隣室の初枝さんの部屋を訪れていた。当日は出てこなかったため、合鍵を使って入室。施設内の防犯カメラには、夫が前夜に初枝さんの部屋を出てから朝に来訪するまで、玄関から出入りした他の人物は映っていなかった。

 頭部右側には長さ10センチ、幅3センチの傷と鈍器で殴られたような痕があり、陥没骨折していた。頭髪の中からは、長さ数ミリのねじが発見された。

 捜査関係者によると、施設の玄関は施錠され、中庭に面した掃き出し窓は無施錠。中庭や室内に土足の跡はなかったが、この窓から侵入したとみられる。

 現場はタンスの引き出しが開けられ、衣類などが散乱していた。だが携帯電話、現金の入った財布、ネックレスや指輪などの貴金属は残されており、金銭以外に何か重要な書類や物品があった可能性もうかがえる。

 3階建ての施設は柵に囲まれ、部屋は全72室あり、スタッフは24時間常駐。昼は暗証番号で施錠され、夜はスタッフを呼び出すと入館可能だ。中庭に通じる窓側は、防犯カメラに写らない死角で、犯人は建物内の構造に熟知していたとみられる。初枝さんを知る人物は「1階で柴犬を飼っていた。他の入居者の面倒をみる優しい人」と凶行に驚くばかりだ。