大阪でカーチェイス&発砲7発も犯人1人取り逃し 大阪府警またも失態か

2018年09月13日 17時00分

 7発撃っても犯人の一部を取り逃がしたのは失態か? 12日午前3時10分ごろ、大阪市生野区の住宅街の路上で、不審な乗用車を追跡していた大阪府警生野署のパトカーが別の乗用車に体当たりされた。警察官2人が2台の乗用車に計7発を発砲し、衝突してきた車を運転していた住所・職業不詳の末次透容疑者(41)に当たり、同容疑者を殺人未遂などの疑いで現行犯逮捕した。カーチェイスで体当たり、警察官が発砲、そして犯人の1人が逃走という刑事ドラマばりの事件だが、専門家はどう見るか。

 同署によると、近くで発生した車上狙い事件をパトカーで警戒していた男性の巡査部長(27)と巡査長(27)が、ライトを消して停車している不審なシルバーの乗用車を発見。職務質問しようとしたところ急発進したため追跡した。

 しばらくすると、末次容疑者の運転する黒い車が割って入り追跡を妨害したが、カーチェイスの末に2台を袋小路に追い込んだ。すると、末次容疑者はバックしてパトカーに体当たりしたため、巡査部長が2発発砲。発砲で末次容疑者は、肩や足にけがを負い病院に搬送されたが、命に別条はない。検査では覚醒剤とみられる反応が出たという。

 一方、巡査長もシルバーの乗用車に5発威嚇射撃をしたが、運転席の男は車を前後に動かし続けて抵抗。巡査長が応援の警察官を呼びに行った隙に、徒歩で逃走した。男は若く身長約170センチくらい。富田林署から逃走して1か月になる樋田淳也容疑者(30)は163センチで、別人とみられる。

 妨害車まで出現した追跡劇について、元大阪府警の刑事で犯罪ジャーナリストの中島正純氏は「実は割り込んで妨害してくるってのは、シャブ中や暴走族を職質する時などに、仲間を逃がす目的でよく行われるパターンなんです」と明かす。

 2台は盗難車の疑いがあり、2人には何かしらの関係があったことがうかがえる。中島氏は「覚醒剤反応も出ており、おそらく覚醒剤仲間。常軌を逸した状態の時に仲間が追われたことで、自分もヤバイと思ってやったのだろう」と推測する。

 一方で、7発の発砲については「何度も何度もパトカーにぶつけてきており、まともな人間の行為じゃない。外に出た警察官にも暴走してきており、挟まれて死ぬ可能性もあった。拳銃の使用要件に違反しておらず、正当な行為なんです。こんな時に撃たなければ、いつ撃つのか。当たり前の行為です」と指摘した。

 大阪府警は、樋田容疑者の逃走という大失態を犯したばかり。今回も犯人1人を取り逃がしてしまったが、中島氏は「確かに捕まえてはほしかったが、やるべきことはやった。警察の肩を持つわけではないが、発砲もしており、何もせずに逃がしたわけではない」と語った。