義足ランナー恋人射殺の鍵握る「血まみれバット」

2013年02月21日 16時00分

 ロンドン五輪出場の南アフリカの義足ランナー、オスカー・ピストリウス容疑者(26)の自宅で14日午前4時ごろ、交際相手でモデルのリーバ・スティンカンプさん(29)が射殺された時の状況が明らかになってきた。誤射か計画殺人かのキーポイントは、血まみれのクリケットのバットだという。


 南アの地元紙「シティー・プレス」によるとスティンカンプさんは事件当時、ネグリジェ姿だった。また、寝室のベッドのシーツには2人分のしわがあった。つまり、午前4時に外から侵入したのではなく、家の中で一緒に過ごしていたことになる。寝室で腰に1発銃弾を浴び、急いで身を隠したトイレでさらに3発を受け、頭、腕、指に命中した。


 事件の鍵は血だらけのクリケットのバットだ。警察は3つの可能性で捜査している。


 まず、スティンカンプさんの頭蓋骨後部が砕けていたことが新たに分かったが、「バットで殴られて砕けたのか」(地元紙)を司法解剖し、調べている。しかし、警察は銃弾の射出口として骨が砕けたとみている。バットによる粉砕だと完全に故意の殺害となるが、そうではなさそうだ。


 警察が最も有力視しているのは、「撃たれて血まみれになったスティンカンプさんが自己防衛のために手に取った」(同)可能性だ。防衛したということは、誤射ではないということだ。


 そして、3つ目は「スティンカンプさんが逃げ込んだトイレのドアを破壊するために容疑者が持ち出したもの」(同)。


 警察は血の付き方を法医学的に慎重に調べているという。いずれにせよ、当初の「侵入者と間違えて銃を撃った」という容疑者の供述は崩れた。


 また、英紙「サン」によると、銃声を聞き警備員や近隣住民が駆けつけた時、ピストリウス容疑者は血まみれの遺体を玄関まで運び、人工呼吸していたという。容疑者が電話をかけた友人によると「リーバが撃たれた」とすすり泣き、「何だって?」と聞き返すと「分からない。なんとおぞましい…俺がリーバを撃った」と答えたという。友人が駆けつけると「私がリーバを殺した」と泣きながら、支離滅裂な言葉を繰り返していたという。


 警察は容疑者の血液検査をし、薬物摂取による錯乱やステロイドによる過剰な攻撃性も調べる。