オウム死刑囚13人全員の刑執行 上川法相の肝っ玉に省内も安堵

2018年07月27日 17時00分

上川陽子法相
上川陽子法相

 オウム真理教による一連の事件で、死刑が確定した13人全員の刑が執行された。「オウム犯の死刑執行にサインする法務大臣はいない」と言われ続けたなか、上川陽子法相(65)の心中はいかに――。

 今月6日に教祖だった麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚ら幹部7人の死刑執行に続き、26日、残った小池(旧姓・林)泰男死刑囚ら6人に刑が執行された。

 上川氏はオウム死刑囚以前に3人の死刑執行を命じており、計16人になる。法務省が1998年に死刑執行を公表して以降、故鳩山邦夫法相の13人を抜いて最多。これまでは同じ月に死刑執行しない慣例があり、最も間隔が短かったのは47日後だったが、今回は20日後でこれまた更新した。

 上川氏は今後、法相を退任した後もオウム真理教元信者などから報復される危険があり、SPが生涯付く異例の措置がとられるとみられる。

「上川氏には孫がいて、麻原の執行前には、周囲からずいぶん反対もあったようですが、気丈にサインした。法相に就いたからには、死刑執行は務めとはいえ、オウム相手に臆することもなかった。法相のかがみですよ」(法務省関係者)

 過去には死刑執行をかたくなに拒否した法相もいる。最も難題とされたオウム真理教事件に一定の区切りを付けたことで、省内も安堵に包まれているという。

 上川氏は刑執行後の会見で、報道陣から延べ執行数を繰り返し尋ねられ「(死刑執行が)多いという法務大臣ということでしょうか?」と返し、淡々と歴代法相の執行数を述べる場面もあった。

 この日、オウム真理教被害対策弁護団が刑執行に「強く抗議する」との声明を出せば、死刑廃止に反対する「犯罪被害者支援弁護士フォーラム」は執行を支持するなど、死刑制度の是非も含め、再び議論を呼ぶ。朝日新聞は過去、鳩山氏を“死に神”とやゆし、物議を醸したこともあったが、上川氏はどう評されるのだろうか?

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