恋人射殺 五輪義足ランナーに疑惑の銃弾

2013年02月18日 11時00分

 疑惑の“バレンタインの悲劇”が起きた。両脚義足ながら昨夏のロンドン五輪に出場、世界中に驚きと感動を与えた南アフリカのオスカー・ピストリウス容疑者(26)が14日、自宅で美人モデルの恋人を射殺し逮捕されるという衝撃的な事件が起きた。ピストリウス容疑者は、夜明け前に家を訪ねてきた彼女を「侵入者と間違えて撃ってしまった」と話しているが、銃弾を4発も発射していることから警察当局は“重大な疑惑”も含め、慎重に捜査している。

 

 ピストリウス容疑者はパラリンピックで世界記録を樹立するなど活躍。両脚義足の選手としては初めてロンドン五輪に出場して注目を集めた。両足に板状の義足を装着したことから“ブレードランナー”として世界中のメディアが取り上げ一躍有名人となったのは、記憶に新しいところ。五輪本番では陸上男子400メートルに出場し、準決勝出場を果たした。


 南アフリカでは誰もが認めるヒーロー。そのピストリウス容疑者が、男性誌の「世界で最もセクシーな女性」の一人に選ばれたこともある人気モデルで恋人のリーバ・スティンカンプさん(30)を射殺したというのだから、現地をはじめ、海外メディアは蜂の巣をつついたような大騒動となっている。


 地元紙によると、事件は14日午前4時ごろ、南アの首都プレトリアにある高級住宅街シルバー・ウッズ・カントリー・エステートのピストリウス容疑者宅で起きた。ブロンドで長身美人のスティンカンプさんが銃で撃たれ即死したとみられる。スティンカンプさんがどんな服装で、ピストリウス容疑者の自宅のどこから入ろうとしたのかなどは、明らかになっていない。


 逮捕されたピストリウス容疑者は、警察に対し「侵入者と間違えて撃ってしまった」と話し、大きなショックを受けながらも、捜査には全面的に協力しているという。


 南アの治安は世界最悪レベルといわれ、人口5000万人のうち約600万人が自衛のために銃を合法的に所持している。こうしたことから、供述どおり、泥棒や強盗と勘違いした可能性は十分ありうる。


 ピストリウス容疑者は「ナイキ」や「オークリー」など複数の企業とスポンサー契約しており、推定年間収入は約2億8000万円。自宅はプール付きの豪邸だ。


 だが、現地警察当局は状況から「疑問視せざるを得ない部分がある」という。それは――。


 ピストリウス容疑者が銃弾を4発も発射しており、スティンカンプさんが頭と腕などを撃たれていることだ。


「泥棒を追い払うだけのために、4発も発射するのは多すぎるという点。頭を狙って確実に射殺する必要があったのかなどから、重大な疑惑が持ち上がっています。スティンカンプさん殺害が目的だった可能性もゼロではないということ」(現地報道関係者)


 地元警察は、2人の間にトラブルがあったことを示唆。「誤射という捜査報告はない。そういう報道が出ていることに驚いている。すべての疑惑を含めて、捜査している」と明かし、英メディアなどは「近所の住民が口論する声を聞いた」と伝えている。


 スティンカンプさんがピストリウス容疑者宅を訪ねたのは夜明け前。バレンタインデーだったからとみられている。というのも、スティンカンプさんは、死の前日13日のツイッターで「明日、恋人のためにこっそり何かの準備をしてる?」とフォロワーたちに問いかけていた。あたかも自分は特別なサプライズプレゼントを用意していることをほのめかす一文だ。


「ひょっとすると、バレンタインのサプライズを仕掛けようと、夜明け前に合鍵を使ってこっそりピストリウスの家に入ったところを、強盗と間違われたのかもしれない」(地元関係者)というから、これが真実だとしたら、何とも痛ましい。


 陸上界のスター選手だけに、まさか計画的犯行とは思えないが…。