【熊本切りつけ事件】射殺された36歳男 ゾンビじみた行動の異常

2018年05月29日 17時25分

 異常というほかない。28日午後4時半ごろ、熊本市東区新南部の駐車場で、36歳の男が男性(65)を包丁で切りつけ、通報で駆けつけた熊本東署の男性巡査長(40)にも襲い掛かった。巡査長は顔を3か所切られたが、意識はあるという。

 巡査長は警告した上で拳銃を5発発砲。熊本県警は銃刀法違反容疑で男を現行犯逮捕した。男は4発被弾したとみられ、搬送先の病院で死亡が確認された。

 県警などによると、発端は住民トラブル。最初に切りつけられたのは男と同じアパートに暮らす60代男性で、軽傷を負った。「口論になって切られた」との110番通報を受け、巡査長ら警察官2人が現場に急行。“刃物男”は最初に切りつけた現場付近で「何をしているんだ!?」と注意した人を約400メートル離れた消防署まで追いかけ、駆けつけた巡査長を署の前の路上で襲った。注意した人は署の建物内に逃げ込み、無事だった。

 発砲現場近くのクリーニング店に勤める女性は「パンパンパンと乾いた音が何度もした。不安になり、入り口の鍵をかけた」と顔面蒼白だった。常軌を逸していたのは刃物男の攻撃性だ。目撃者によると「路上で男が馬乗りになって誰かを切りつけていた。そこへパトカーが駆けつけ、警察官が制止しようとすると、今度はその警察官に向かって刃物を振りかざし襲い掛かっていった」。

 ここでいう警察官とは負傷した巡査長のこと。危険を感じた巡査長は2発発砲したが、刃物男の動きは止まらず、逆に馬乗りになって顔を切りつけてきたという。

「慌てたもう1人の警察官が制止しようとしたが、彼もまた犯人に指を切られた。最後は巡査長が再び発砲して、刃物男に致命傷を与え、動きを止めた。誰彼構わず襲い掛かる刃物男の姿は、ゾンビ映画を見ているかのようだった」(同)

 一体なぜこんなことを…。動機の解明が急がれる。