12歳と8歳女児まで“一家総出テロ”IS壊滅後もテロの悲劇止まらず

2018年05月14日 17時30分

 フランス・パリで12日夜(日本時間13日)、刃物を持った男が通行人を無差別に襲撃し、1人が死亡。インドネシア・ジャワ島では13日、自爆テロで7人が死亡した。ともにイスラム国(IS)に共鳴した者による犯行とみられ、IS壊滅後もテロの悲劇が止まらない。

 パリ都心部のオペラ座付近で起きた殺傷事件では、刃物を持った男が「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながら、通行人らを襲撃。1人が死亡し、4人が負傷した。ISが“犯行声明”を出している。駆けつけた警官隊によって射殺された男は、ロシア南部チェチェン共和国出身で20代前半だった。

 フランスでは3月に南部カルカソンヌでISの「戦士」を名乗る男が拳銃で市民ら4人を殺害、15人に重軽傷を負わせるテロ事件があったばかり。今回の現場は日本人街の近くで、死傷者に日本人は含まれていなかったが、またも起きたテロに市民は恐怖に震えた。

 またインドネシアでは、東ジャワ州の州都スラバヤで3つのキリスト教教会で相次いで爆発があり、計7人が死亡、46人が負傷した。警察によれば実行犯は両親、息子(17歳と15歳)、娘(12歳、8歳)の6人家族。母親と娘は体に爆弾を巻きつけ、父親と息子は爆弾を積んだ車とバイクで自爆テロを起こし、全員死亡した。

 家族はシリアから帰国したばかりで、ISに共鳴するインドネシアの過激派「ジャマア・アンシャルット・ダウラ(JAD)」と関係があったとみられる。ISは系列ニュースサイトを通じ“犯行声明”を出した。

 昨年10月にISの拠点だったシリアのラッカが陥落し、ISは壊滅したといわれるが、中東専門家は「ISは弱体化しただけで、各地に戦闘員は散った。一人でもテロは起こせるとあって、欧州ではテロのリスクは壊滅後も変わっていない」と指摘する。特にアフガニスタンには、シリアやイラクからIS戦闘員が大挙流れ、新たな拠点を築いているとあって、今後もテロが続きかねない。