新潟女児殺害事件「黒ずくめ男」の謎 珠生さん当日に「追いかけられた」

2018年05月10日 17時00分

 近隣に住む男の犯行か!? 新潟市西区のJR越後線の線路で、絞殺されたとみられる同区の市立小針小2年大桃珠生(たまき)さん(7)の遺体が7日夜に見つかった事件は地元を震撼させている。珠生さんは事件当日の朝、学校で級友に“サングラスをかけ黒い服を着た怪しい男”の話をしていたことが判明。事件の2週間ほど前には、現場付近で女子中学生に怪行動をとっていた“黒ずくめの男”も浮上した。現地入りしている犯罪ジャーナリスト・小川泰平氏が分析した犯人像とは――。

 市教育委員会によれば珠生さんは「学校に行く途中にサングラスをかけて、黒い服を着たおじさんに追いかけられた」とクラスメートに話していたという。授業を終えた珠生さんは午後3時すぎ、友達と下校。自宅から約300メートル離れた踏切の手前で友達と別れた後、何者かに連れ去られ、絞殺されたとみられる。

 小学校の校長は9日朝、報道陣に「去年9月には、当時2年生の女子が登校中に腕をつかまれたことがあった」と沈痛な面持ちで語った。

 珠生さん宅周辺では、不審者の目撃情報が複数浮上している。

 市教委などによると、昨年9月には、同じ小学校の女子児童が男に声を掛けられたり体を触られたりする不審者情報が3件あった。うち1件は当時の2年生が登校中に手をつかまれ、学校を通じて県警にも相談したという。新潟西署は他にも1件、同様の被害を把握しており、男は黒い服にサングラス姿だった。

 珠生さんの遺体が見つかった線路から自宅側の道路は、直進すると行き止まりになり、L字路になっている。珠生さんが通学途中に遭遇した“黒ずくめの男”とよく似た男は、現場付近の女子中学生にも不審な行動を見せていた。

 近くに住む主婦は「2週間ほど前、夕方に中学1年の娘がL字路近くの道路を歩いていると、線路側道路から黒ずくめで、身長160センチくらいの小太りで色白の男が猛スピードで近づいてきた」と本紙にこう証言する。

「私は娘の3メートルほど後ろを歩いていた。男は娘の背負っていたリュックに触れるくらい密着して、ポケットに手を入れて、何かをいじっているようだった。ちょっと危ないなと思ったので、後ろから娘の名前を呼んだんです。そしたら男は『チッ!!』って舌打ちして、逃げていったんです」

 現地入りしている小川氏は、今回の事件の犯人像を「地元に住んでいる者」と推測し「稚拙な人間です」と断言したうえでこうみている。

「おそらく犯人は空き家か車、または自宅に女児(珠生さん)を連れ込んだのでしょう。列車通過のわずかな9分の間に線路に遺体を置くなら、人がいないことを確認する必要がある。線路からすぐ近くにいたから、誰もいない時に放置できたということです」

 遺体の様子からも、絞殺されたとみられる時間については「発見時の女児の体温は低く、(列車に)ひかれた後の出血が少なかった。行方不明になってから早い段階で絞殺されています。殺すことが目的なら、計画的に遺体の処理方法も考えていたはず」と分析。

 線路の上に遺体を放置した残忍さには「自分があやめた女児の死因が分からないようにするため、電車にひかせて事故にみせかけ発覚を免れようとしたのでしょう。電車にひかせたら、遺体はバラバラになると本人は思った。最初は事故という形で報道されていましたよね。だが案の定、死因は列車にひかれたことではなく、窒息だったことが判明した。そういうのが分からない人間なんですよ」と厳しい目を向けた。

 8日夜には、珠生さんが通う学校の通学路の踏切で、新潟県警による検問が行われた。

 小川氏は「車のドライブレコーダーのデータ提供を呼びかけているんです。通学路で女児の後ろからつけて監視している犯人の映像を捜しているのでは。小学生の低学年が事件に巻き込まれるとしたら、通学路が多いんです。低学年は早く学校が終わり、決まった時間に通学路を通るので、ターゲットの観察がしやすい。OLや大学生はそうではないですからね」とみる。

 地元の子供を持つ家庭は犯人逮捕まで不安が続くが、通学路に潜む犯人の映像などによって事件が急展開する可能性もある。