アナウンサー・生島ヒロシ(71)と、本紙で連載中のカリスマ医師・石原結實氏(73)による“健康対談”後編。先月発売された共著「70代現役!『食べ方』に秘密あり」(青春出版社)がヒット中の2人が、笑いを交えて大いに語り合った。芸能界一の健康通と自然療法の名医が実践する健康法とは――。

    生島 コロナの影響で頻繁にあった会食がパッタリなくなりました。

 石原 楽しい場がお好きな生島さんにとっては寂しいですね。

 生島 はい(苦笑)。でも、体の方は疲れやだるさとは無縁で睡眠もよく取れていました。

 石原 緊急事態宣言が明けた際もお変わりありませんでしたか?

 生島 いや、それが会食が復活してうっかり食べ過ぎると調子が悪くなったのです。これが常々、先生がおっしゃっていた「食べすぎ」の悪影響なんですよね?

 石原 飢餓状態に対抗するように設定された人体にとって食べすぎは負担でしかなく、病気の源。東スポさんの連載でさんざん書いてきたので詳しくは省きますが(苦笑)。

 生島 今でこそ断食や少食はメジャーな健康法ですが、ちょっと前まで、そういうことをおっしゃるのは先生ぐらいでした。私も先生がやられているように朝は固形物は一切取らないのが健康法になっています。

 石原 朝を抜くと何も食べない時間を確保できます。これも何度もお伝えしてきましたが、空腹は健康長寿の秘訣です。でも、マスコミの方は時間は不規則ですし、食の管理は大変でしょう?

 生島 はい、だから完璧を求めるのではなく、ゆる~く(笑い)。食事の前に食べすぎを防ぐために白湯を1杯。野菜や主菜を先に食べて、炭水化物を一番最後とか。

 石原 ポイントを押さえつつ、「ゆる~く」というのが素晴らしい。健康のために食に必死になるなんておかしな話で、続けることが大事ですからね。

 生島 ありがとうございます(笑い)。でも、ひとつ聞きたかったのが、食べすぎで調子が悪くなったら食事を減らしてリセットしたり、体に対してのアプローチはいろいろ思い浮かびますが、「気」の流れが悪くなったときは、どんなことをしたらいいのでしょうか?

 石原 何も難しいことはないんですよ。生島さん、ストレス解消にはどんなことをしています?

 生島 この年になると、それほどストレスを感じなくなっちゃって(笑い)。石原先生もそうじゃないですか? お互い過去に大きな借金で苦労した経験がありますが、借金を無事に返し終わって、スタッフにも恵まれて、健康の大きな悩みもなく元気に仕事ができている。もう、ありがたくて幸せなんですよね。

 石原 それです!

 生島 えっ?

 石原「感謝の気持ち」が「気」を整えるんです。心を温かくするから「気」のめぐりもよくなります。

 生島 確かに「ありがとう」と言うときは自然と笑顔になっていますし、気持ちがじんわり温かくなりますね。実は私は、70代からは「世のため人のため、三番目に自分のため」をモットーにしているんです。

 石原 私も大事なものは?と問われたら、迷わず「利他」と答えます。誰かのために尽くし、喜んでもらうことを第一に、あとは先週からお話ししているように自分が本能的に気分のいい健康法を試していく。ただ、健康に関することを書いたり話したりしている私が言うのもなんですが、「自分の健康のために」取り組むと、皆さん必死になりすぎる傾向があります。偏らず、少しいい加減なぐらいで始めてみた方がいいんです。

 生島 私みたいに「ゆる~く」でいいんですね(笑い)。

 石原 はい、お互いいつまでも元気で楽しくいきましょう。