【男の羅針盤・実践編】テレビ出演の苦い思い出…有名俳優が吐き捨てたひと言

2021年11月21日 10時00分

【志賀貢 男の羅針盤・実践編】

【第7回 日本男性の最も憧れる『小股の切れ上がった女』とはどんな美人?】

 江戸時代の男性が最も理想的な美女と考えたのは、「小股の切れ上がった女」だったようです。

 さて、小股とはいったいどこにあるのでしょうか。股そのものの場所は想像がつくと思いますが、小股に関しては医学的に説明するのは容易ではありません。

 文豪の永井荷風は、小股を次のように説明しています。

「顔の男好きするといふ事を姿のよしあしに移して言へるものなり。着物の着こなし上手にて、立居の様はなはだ軽快なれど、けっして色気を失はず、しなやかにしてしかも厭味なきものを言ふべし。」

 これでどのような女性の美しさを表現しているか、だいたい想像がつくのではないでしょうか。昔の人は、すらりとしてスタイルが良く、凛とした姿を見せ、着物がよく似合い、色気を失わず上品な感じの女性をこう表現していたようです。

 それにしても我々の大先輩たちは「小」という副詞が大好きだったことに驚かされます。小首をかしげる、小耳にはさむ、小脇に抱える、小腹がすいた、小ぎれいな人、小賢しいヤツ、小うるさいお姑さん…など、枚挙に暇がないほど、たくさんの言葉に接頭辞を付けています。

 小股に関しては、私にも苦い経験があります。テレビで、小股を解剖学的に説明してほしいという依頼を受け、やむをえずイラストを用意して解説しました。ところが、その話を聞いていた有名な俳優の一人が「医者はダメだ。粋がわかってない」と吐き捨てるように言ったのです。私の作ったイラストの女性は少し肉づきが良すぎたようで、多少、小股が切れ下がっていたようでした。

 もう少し細めの、股の隙間が狭い女性像を書くべきだったと、今もその俳優がテレビに出てくると苦い思い出がよみがえって溜息をつくことがあります。世の女性は肥満に気を付けて、私に太めの小股を書かせないようにしてください。

 ☆しが・みつぐ 北海道生まれ。医学博士。昭和大学医学部大学院博士課程を卒業。臨床医として診療を行うこと50年超、現在も現役医師として日々患者さんに接している。文筆活動においてもベストセラー多数。性科学の第一人者にして、近年は高齢者の臨終や性に関しても健筆をふるう。最新刊は「コロナワクチン3回目打ちますか? 医者の私が接種しない理由」。

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