高級緑茶でリラックス! 旨み成分テアニンのアルファ波効果

2021年11月07日 10時00分

お茶のリラックス効果は昔から知られていた
お茶のリラックス効果は昔から知られていた

 高級なお茶に含まれる成分「テアニン」をご存じ? いま注目を集めるようになっている。お茶が健康にいいのはよく知られているが、それは抗酸化作用を持つカテキンの機能だとされていた。ではテアニンにはどんな効果があり、なぜ注目されるようになったのだろうか。

 テアニンとは緑茶に含まれる旨み成分のことだ。アミノ酸の一種で、脳に対する保護作用、ストレスの軽減機能などがあるとされている。

「漢方でも緑茶は、熱を取る清熱作用があるとされ、イライラ感を治めたり、食べ過ぎた胃の熱を冷ましたりする効能があるとされています」と説明するのは、東洋医学にも栄養学にも詳しい医学博士の大内晃一・東京医療学院大学講師だ。お茶を飲むと「ほっとする」と多くの人が感じるのはテアニンの効果だという。

 お茶は、昔は現代のように嗜好品ではなく、薬のように用いられていた。それは主としてカテキンの作用による。こちらに関しては聞いたことがある人もかなり多いだろう。

 改めておさらいしておくと、カテキンとは茶の渋み成分である。ポリフェノールの一種で、老化を防ぐ抗酸化作用、抗菌・抗ウイルス作用、肥満を予防する作用など多くの健康効果が知られている。

 とはいえ、古く戦国時代から茶の湯が武将などに浸透したのには、健康効果だけでなく精神を安定させるようなお茶の機能を日本人は感じ取っていたからではないだろうか。それが、カテキンとは違うテアニンのリラックス効果である。

 テアニンは、玉露から抽出された、お茶特異の希少アミノ酸である。お茶の旨み成分だが、お茶の根でつくられてから葉に移動し、日光に当たると渋み成分であるカテキンに変化する。

 テアニンの効果は研究で実証されている。

「摂取すると脳のアルファ波が増加することがわかっています」(大内氏)

 アルファ波は人間がリラックス状態にあるときに出る。リラックスさせてストレスを和らげ、睡眠の質を改善したり、うつを防いだりする成分だと判明し、テアニンは栄養関連の学会などでも注目されているそうだ。

 興味深いのは、テアニンは高級なお茶ほど多く含まれていること。番茶や煎茶は日光に当たる時間が長いのでカテキン成分が多い。これに対して玉露や抹茶などの高級茶は、日光に当たる時間が短いのでテアニンを多く含むのだ。

 お茶といえばカフェインが含まれ興奮作用や覚醒作用があるのだが、テアニンにはカフェインの作用を抑制する効果がある。お茶を飲むと眠れないと思っている人がいるかもしれないが、それは安価なお茶だからとも言えるわけだ。テアニンを豊富に含む高級茶は、自律神経をリラックスさせ、睡眠の質を向上させる。

 また大内氏によれば、「漢方で言う『五味』の考えによれば、テアニンの甘みは『五臓』の脾に効果があり、消化吸収なども助けます」とのこと。

 テアニンは、すでに多くの機能性食品、サプリメントに使われるようになっている。テアニンが注目されるのは、それだけ睡眠の質やストレスで悩む現代人が増えているからだ。

 アサヒグループ食品のテアニン配合サプリ「ネナイト」は睡眠サポートなどをうたっている。シックスセンスラボ(福岡市)は、心を安定させ眠りを深めるテアニン配合のサプリ「TUMUYUI」を販売している。

 ちなみに、テアニンを摂取すると40分ほどでアルファ波が出現するようになり、それが2時間以上は継続すると判明している。ちょっと高級なお茶を就寝前にたしなんで、起床時の疲労感や眠気を軽減してはいかがだろうか。

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