【志賀貢 男の羅針盤】

【コロナ時代の後にやってくる大病に気をつけよ】今、人類を苦しめているコロナ感染症も、いずれは終息する時がやってきます。しかし、そのコロナ後の時代に待ちかまえている大病があります。それは認知症です。厚労省の統計によると、2025年には我が国の認知症患者は700万人に増加し、65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると推測されています。現在でも日本は、認知症を発症する患者の割合が、世界のトップの座を占めています。今からその対策を練らなければ、この病のために、大切な頭脳が次々と消えてゆくでしょう。

【もの忘れが始まったら予防策を】認知症は、その発症まで10年から20年の潜伏期間があることがわかっています。動脈硬化は40代から始まりますから、中高年に差しかかり、多少頭の疲れが目立ち始めたら、認知症の予防を始めるべきです。現在、発症した認知症を治す薬は発見されていません。「認知症は予防に勝るクスリなし」というのが医療の現状です。

【予防の中心は食生活、魚文化を見直そう】脳細胞を若々しく保つためには、魚介類の不飽和脂肪酸が役立ちます。とくにEPA、DHA、オメガ3などを含むイワシ、サンマ、サバなどの青魚が有効です。

【野菜サラダのドレッシングにはオリーブ油を使う】地中海料理が脳の寿命を延ばす、という研究が盛んに行われています。なかでも、オリーブ油の効能が高いことがわかっています。

 また、日本にはゴマ油があります。この二つの油を使って、脳細胞の若さを保ちましょう。

【赤ワインでポリフェノールを摂取しよう】脳細胞の大敵は活性酸素です。それを取り除くには、ポリフェノールなどの植物の色素が役立ちます。ぶどうの皮や種まで絞って作られる赤ワインにはポリフェノールが多く含まれています。とにかく、40歳の声を聞いたら食生活に気をつけて、認知症予備軍にならないように注意しましょう。