患者さんとのコミュニケーションでは戸惑うことや、頭に「?」が浮かぶことが多々あります。

 急に耳が遠くなったり、急に聞こえるようになる患者さんがいました。診療の時間帯にもよるのだと思いますが、ずっと朝イチ9時過ぎに訪問させていただいているおじいちゃんで、入れ歯の調整を行っていて「痛くないですか」と問いかけても無言なんです。何も言葉が返ってこない。なので筆談で紙に「痛くないですか」と書いて見せると「おっ、おお」と言ってくれます。それで治療を終えて「じゃまた来週」と声をかけると「おー、また!」と普通にあいさつしてくれて…。

 その方は午前中の対応はいつもそういったものだったのですが、先日夕方6時くらいにうかがった際は普通に会話ができて、ドクターたちも「あんなにコミュニケーションが取れたのは初めてだ」とびっくりしていました。気分的なものなのか、よくわからないですね(笑い)。

 反省しなければいけないことも。車いすのおばあちゃんの患者さんを治療場所まで誘導していった時、普通に歩きながら話していたところ、急に「あなた、背が高いから声が聞きにくいわね」と言われ、続いて「背が高い人ってやだね」。それがグサッときて…。気を利かせてもっと耳元でしゃべればよかったのかもしれません。自分では“おばあちゃんウケ”はいい方だと思っていたので、これはちょっとショックでした。