【シモの話】頻尿・番外編 自己判断で薬をやめたらダメ!

2021年06月06日 10時00分

自己判断でやめちゃダメ(写真はイメージ)

【泌尿器科医・高橋亮 シモの話】頻尿の番外編として、今回は薬剤性頻尿のハナシをしようと思います。皆様が普段持病などで服用している様々な薬があると思いますが、その多くが頻尿の副作用を伴います。ただ、持病に対して飲んでいる薬ですので勝手にやめるわけにはいきません。副作用を知ってうまく付き合っていくことが大切です。

 何という薬が頻尿を引き起こすかについては、あまりにもその数が多いため、ここで述べるのは難しいのですが、知っておいていただきたいのは同じ頻尿の副作用であっても、頻尿となる理由が異なってくるため、対処することが可能なものもあります。

 大きく分けて、薬の副作用については「尿が出にくくなるもの」「尿がためられなくなるもの」「尿の量を増やすもの」の3点になり、結果としてすべて頻尿に至ります。

 例えば、「尿が出にくくなる薬」としては胃薬、痛み止め、抗うつ薬、不整脈の薬、ぜんそくの薬、一般的な風邪薬(総合感冒薬)などがあります。1回に出る尿の量が減るので、何度もトイレに行く必要が出てくるのですが、不整脈やぜんそくの薬や抗うつ薬などは、勝手にやめてしまっては持病が悪化して命に関わることもあるので、飲み続ける必要があります。こういった場合には、排尿をスムーズにする薬を追加することで解決される場合があります。

 また、ぜんそくの薬は前立腺肥大症の方には禁忌(絶対飲んじゃいけない薬)と表示されているので、気にされる内科の先生が多いのですが、前立腺肥大症の方であっても適切な前立腺肥大症治療薬を追加することによって副作用を抑えられることが多いので、それほど気にする必要はありません。それよりも呼吸困難になる方が命に関わりますので、まずは前立腺肥大の薬をもらったら、薬の副作用、飲み合わせについてしっかり確認しておきましょう。

 副作用の相談なんて気が引ける…という患者さんもけっこういらっしゃいますが、薬の目的が「健康な生活」を送るためですから、気にせず主治医に聞いてみてください。さらに自己判断で薬をやめることは絶対に避けていただければと思います。

 ☆たかはし・りょう 神奈川県出身。2003年日本医科大学卒業。日本泌尿器科学会指導医・専門医。日本医科大学付属病院嘱託医。ED、早漏、AGAなどをはじめ、前立腺がんなど泌尿器科にまつわる疾患全般を扱う動坂下泌尿器科クリニック(東京・文京区)院長。

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