【医師のお部屋】お試しあれ!「腰痛バイバイ体操」整形外科医・古賀昭義先生に聞く

2021年06月06日 10時00分

腰痛バイバイ体操

 テレワーク増加の影響もあり、腰痛に悩まされる人が増えている。今回は腰痛を防ぐための運動について整形外科医の古賀昭義先生に教えてもらおう。

 ――パソコン作業を1時間行うならば、最後の10分間は体操をしたほうがいいと

 古賀昭義医師(以下古賀)とにかく腰に関して座りっぱなしは良くありません。特にテレワークにおいては作業時間が長くなるともいわれており、意識して体操を取り入れてもらいたいです。私が命名した3つの「腰痛バイバイ体操」をお勧めします。

 ――どのような体操でしょうか

 古賀 1つ目は「猫牛ポーズ」で、背骨を伸ばします。英語で「Cat&Cow」というヨガのポーズ(イラスト(1)参照)になります。「猫」は息を吐きながら四つん這いになって背骨を空に突き上げるように丸めながら、おなかをへこませるポーズとなります。「牛」は同じく四つん這いになって今度は息を吸いながら、背中を地面と平行になるまで真っすぐ伸ばしていくポーズとなります。

 ――狙いは

 古賀 腰痛に影響を及ぼす脊椎(背骨の総称)は、屋根瓦のように重なり合った構造をしています。まず猫のポーズを行うことによって背骨を1段ずつ開いていき、逆に牛のポーズを取ることにより1段ずつ閉じていく。こうすることで背骨の周りの靱帯、椎間板、筋肉組織も連動して動くため、ストレッチ効果がてきめんに出ます。

 ――実際に先生も取り組んでいたとか

 古賀 私自身も以前は腰痛に悩まされていたのですが、このストレッチを行うようになって、明らかに痛みが軽減していくのが分かりました。猫と牛のポーズを行うことでいわば「腰みがき」とも言える効果があると私は考えています。歯ブラシを使用することで歯磨き効果があるのと同様に、猫と牛のポーズに取り組むことで背骨や腰まわりの組織の活性化につながります。

 ――ほかの2つも教えてください

 古賀 まずは「ジャックナイフ」(同(2))といって、太ももの裏にある筋肉、ハムストリングをほぐす運動です。特にデスクワークの方はハムストリングが硬くなりがち。ここが硬くなると腰椎に負担がかかり、腰痛原因の背骨の変形や椎間板の変性につながり、良くありません。やり方は胸と太もも前面をぴったりとつけた状態で足首をつかみます。その姿勢をキープしたままでゆっくりヒザを伸ばします。ただし腰痛がすでに強く感じられる方は悪化させてしまう可能性があるため、控えてください。

 ――最後はどんな運動でしょう

 古賀 これもヨガのポーズの一種で、通称「ワニのポーズ」(同(3))と呼ばれるものになります。就寝前などに行うのがお勧めで、やり方はあおむけになって、右ヒザを左に倒して、左手で床を押します。この際、顔と右手は逆の右方向を向くのがポイントです。こうすることで脇腹やお尻の筋肉を緩めることにつながります。特にワニのポーズは腰痛の原因となる上殿皮神経のストレッチにもつながります。

 ――どれも簡単にできそうです

 古賀 コロナ禍の状況もあり、どうしても体は固まりがちです。今回ご紹介した3つのストレッチは自宅で簡単に取り組めるものばかり。テレワークの合間や寝る前のひとときにぜひお試しください。

 ☆こが・あきよし 東京都出身。1996年医学部卒。医学博士、整形外科専門医、抗加齢医学専門医。2007年に開業。著書に「身長が2cm縮んだら読む本」(秀和システム)、「院長はなぜ始発から2番目の電車で出勤するのか?」(ライトワーカー)など。

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