【病気を吹き飛ばす食図鑑】イワシ 海の人参!! 栄養は特上

2021年05月30日 10時00分

イワシは「海の人参」

【石原結實 病気を吹き飛ばす食図鑑】水揚げされるとすぐに、酸敗や油焼けを起こしやすく、風味もすぐになくなるため、イワシは漢字で「鰯」と書かれるのも納得。

 キビナゴもイワシの一種。メザシやしらす干し、たたみイワシなどの加工品も重宝される。

 イワシは、青魚に多く含まれるEPA(血圧低下、血栓予防)、DHA(脳の働きを高める)などの不飽和脂肪酸の含有量が多い他、カルシウムやその吸収をよくするビタミンDも豊富に含まれているため、高血圧、血栓症、骨粗しょう症の予防や精神安定効果が期待できる。

 また、老化予防成分のレチノールや核酸、脳神経の働きを高めるナイアシンも多く含まれるので、老化や認知症予防に役立つ。

 他にもビタミンA・B2・B6・Eなどのビタミンや鉄分、アミノ酸バランスのよいタンパク質も含んでいるので、栄養学的には特上の魚だ。「海の人参」といわれる所以である。

 江戸時代の「本朝食鑑」には「(イワシは)老を養い、虚弱を治し、ヒトを健康にして長生きさせる」とあり、イワシの本質を言いあてている。

 一方、「イワシで精進おち」「イワシの頭も信心から」「イワシ1000回、タイの味」(イワシも何回も清水で洗えば臭味がとれてタイと同じように旨くなる)等々、昔からイワシは取るに足らない魚のように思われてきたが、実は健康に資する効果は抜群なのである。

 紫式部(978~1014年頃)も大好物で、夫から「宮中に仕える身なので、あまり食べると魚臭くなる」と、たしなめられた時、次の和歌でそれに答えたという。「日の本に はやらせ給う 石清水 まいらぬ人は あらじと思ふ」(イワシと石清水八幡宮を懸けている)。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は「水分の摂りすぎが病気をつくる 日本人が知らない『水毒』の恐怖!」(ビジネス社)。

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