「ヤングケアラー」SNS活用の相談体制や家事支援サービス検討へ

2021年05月18日 11時42分

厚生労働省

 きょうだいや家族の世話をする18歳未満の子供「ヤングケアラー」の支援策に注目が集まっている。

 厚労省は17日に、ヤングケアラーの支援策について今後の取り組みを報告した。同省はこれまで文部科学省と共同のプロジェクトチームを立ち上げ、ヤングケアラーの実態調査などを行ってきた。

 公開されたとりまとめ報告によると、現状の課題はヤングケアラーが家庭内の問題であるために表面化しにくい点や地方自治体での現状把握も不十分であり、支援が必要な子供がいても子供自身や周囲の大人が気づくことができない点などが挙げられた。

 福祉や介護、医療、教育等関係機関が連携し、ヤングケアラーを早期に発見して適切な支援につなげるとして、自治体による独自の実態調査を推進するほか、介護、福祉、医療、教育など各分野の専門職に研修を実施。多機関連携によるヤングケアラー支援の在り方についてモデル事業やマニュアルを作成し、SNSなどを活用した相談体制の整備、幼いきょうだいのケアを担う子供がいる家庭に対して家事支援サービスを検討するという。

 また、ヤングケアラーという言葉は、現状では認知度が低い。そのため、2022年度から24年度までをヤングケアラー認知度向上の集中取り組み期間とし、中高生の認知度5割を目指す。

 こうした家庭の問題を抱える子供たちの支援に、ある中学校教師は「ヤングケアラーは教育の現場でも問題視されている。該当する生徒には自主学習ノートの量を減らしたり、提出物の期限を延ばすなどして教育的配慮を行っている。当事者たちは家族の世話をすることが当たり前だと思っていることが多く、子供が自らSOSを出すことは難しいと感じる」と話す。

 表面化しにくい問題だけに、周囲の大人が子供たちと密接なコミュニケーションを取ることが重要となりそうだ。