訪問歯科は歯医者に行けない方が受けるサービスです。介護施設などでは当然、訪問歯科との付き合いがありますが、これを個人の方がご自宅で利用する場合の流れなどを説明しましょう。

 歯医者に行けない=動くことが困難な方は基本的に介護保険を持っています。ということはケアマネジャーが担当でついている、ということ。なので患者さんが訪問歯科というものを知っていればケアマネジャーさんにお願いして、探してもらって申し込みをすることになります。逆にケアマネジャーさんから教えてもらうケースもあります。

 しかし、もし私たちの存在を皆さんやケアマネジャーさんも知らなかった場合、このようなサービスを知るすべはなかなかないかもしれません。

 私たちコーディネーターは医療法人と契約している会社組織に勤めており、ケアマネジャーさんの事業所などに売り込むというか、この業態を知ってもらうために営業に行ったりもします。車で移動するのですが、車体に書かれたロゴに目を留めたおばあちゃんから「あら、訪問歯科さんなの?」と急に声をかけられたりすることもあるので、そんな場合用にパンフレットをいつも用意して「この辺でやっているので、ご希望があれば連絡をください」と説明して、そこからちゃんとお申し込みになる方もいらっしゃるんです。

 この連載を読んでいただき、訪問歯科の存在が皆さんの知識として広まるといいなあと思っています。