【イケメンドクター・吉田眞 の医学情報のウソ!ホント?】

 空気を読めずに侮辱発言をする精神疾患はいくつか考えられますが、政治家になるほどの知性があるなら、その可能性は低く、むしろ“性格”の問題だと思われます。

 知性があるのに空気を読まない性格は、古典的な性格分類の中の「情性欠如者」が疑われます。他人の感情に鈍感で人間関係を築くことに困難を感じる性格の持ち主で、偏りが強ければ“サイコパス”といわれる心の病気となります。

 失言を反省して成長できるなら「ただの経験不足」となりますが、一定の年齢になっても反省できないようであれば、議員としての資質は当然、問われるべきでしょう。

 一方、「議論の場」である議会で、軽はずみな誹謗中傷を「その場で黙らせることができない人」たちについても政治家としての資質はどうなの…と思います。こうした意味では、政治家には“良識”と同レベルでの“強い攻撃性”が備わっている必要があります。

☆よしだ・しん=総合診療科医を経て、現在は精神科医。非常勤医師として、刑務所、少年院、ホームレス支援施設、高齢者の在宅診察などに従事し、精神医療のディープな部分につかる。