五輪選手を支える「必勝アイテム」

2012年08月07日 12時00分

 ロンドン五輪で熱い戦いを繰り広げる選手たち同様、舞台裏では様々な企業が火花を散らしている。近代オリンピックではスポンサー企業の存在が欠かせないものとなっており、今回はJOCパートナーをメーンに、日本代表選手団をサポートする企業を取材した。

 五輪は1984年のロス大会以降、ビジネスと密接な関係を持つようになった。ゴールドとオフィシャルの2つに分かれるJOCパートナーも26社に上る。資金や技術提供が必要だが、その協賛対価は大きい。

 金メダル級の貢献度といえそうなのが、2002年にJOCとパートナーシップ契約を締結し、09年に最高位のJOCゴールドパートナーとなった味の素(株)だ。03年にJOCと共同の選手強化支援「ビクトリープロジェクト」を通じて、スポーツサプリメント「アミノバイタル」の提供などを開始する。

 09年には「味の素ナショナルトレーニングセンター」のネーミングライツ契約を締結した。施設内の栄養管理食堂「SAKURA Dining」で、勝つための体づくりのプログラム“勝ち飯”を展開。同食堂の管理栄養士はロンドン五輪に同行して、選手にアドバイスを行う。

「最初は栄養補助食品のみでしたが、現在は調味料や甘味料、スープ類、冷凍食品に至るまで提供商品が増えました」(健康ケア事業本部・阿部賢史氏)

 なかでも、日本代表選手団専用品として五輪終了まで独占供給されるスポーツサプリメント「アミノバイタルGOLD」は、話題の商品だ。市販品「アミノバイタルPRO」に比べると、“リカバリーするチカラ”がより強化されている。「ロンドン五輪終了後も使用したい」という選手が多く、8月27日には一般発売を開始。「アミノバイタル」シリーズ全体も6月は120%の伸びを示すなど、五輪効果で好調に推移している。

 一方、11年にJOCとパートナーシップ契約を締結し、オフィシャルパートナーとして初めての五輪を迎えるのが(株)バスクリンだ。

「日本代表選手団が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、温泉や生薬の研究による知見を集約した入浴剤『きき湯 FINE HEAT』を開発し、ロンドン五輪終了まで独占提供しています」(広報・石川泰弘氏)

 市販品「きき湯」シリーズより大粒化したことで、溶存ガスと発泡時間が約3倍となり、使用した選手からは好評を得ている。

 五輪終了後は一般発売する予定だが、現在6種ある市販品の中で最も近いのは「きき湯 マグネシウム炭酸湯」。夏場は入浴剤の売り上げが落ち込むが、五輪効果で好調という。

 JOCパートナーによる関連商品の販売も好調で、五輪商戦は盛り上がりを見せている。

 ゴールドパートナーのアサヒビール(株)は、新ジャンル「アサヒジャパンゴールド」を発売。金メダルをイメージした金色の缶に、英国産ホップを使用している。

 オフィシャルパートナーの日清食品(株)も、金メダルにちなんだ金ゴマ、金色の鶏だしつゆ、金のオイルをそれぞれ使った「カップヌードルGOLD 金のゴマ入りチキンソルト味」「日清のどん兵衛GOLD 金の鶏だし塩うどん」「日清焼きそばU.F.O.GOLD 金のオイルのオイスター塩味」を発売中だ。

 JOCパートナー以外では、(株)ゼンリンデータコムが、Androidアプリ「いつもNAVI〔ロンドン〕」の無料提供をスタート。英国の地図やルート検索、スポット紹介のほか、オリンピックパーク周辺の関連店舗を巡るコースといったおすすめルートなど、様々な情報を提供している。