鎮痛剤でろれつが回らなくなる?

2014年05月22日 08時00分

【イケメンドクター・吉田眞の医学情報のウソ!ホント?】

 頭痛や筋肉痛を抑える鎮痛薬にはいくつかのタイプがあり、それぞれ効き方や副作用が違います。一般的な鎮痛薬は「非ステロイド系消炎鎮痛薬」に属し、古くはアスピリンが有名です。今では何十種類もの製品が作られています。

 この種の薬には副作用として出血傾向があり、胃潰瘍などが起きやすくなります。高用量では脳出血のリスクが高まることがありますが、脳に直接作用して“ろれつが回らなくなる”ことはありません。

 逆に、ろれつが回らなくなる鎮痛薬というと、モルヒネなどの“麻薬系”の鎮痛薬や、精神科で使われる精神安定剤・抗うつ薬などが考えられます。モルヒネは末期がんなどの耐え難い痛みに対してのみ限定的に使われるため、一般の方が使うことはありません。

 精神安定剤による鎮痛も、ろれつが回らなくなることは十分にあり得ますが、舌の動きが悪いのなら他の筋肉の動きも悪くなっているはず。仮にスポーツマンがこの種の薬を使えば、成績は必ず落ちるでしょう。

☆よしだ・しん=総合診療科医を経て、現在は精神科医。非常勤医師として、刑務所、少年院、ホームレス支援施設、高齢者の在宅診察などに従事し、精神医療のディープな部分につかる。2009年にはラジオパーソナリティーを務めた。