【令和の健康新技術】温泉の代わりに海水を使用 海洋療法「タラソテラピー」の効能

2020年12月13日 10時00分

スパ・タラソ天草の2階にあるプールでタラソテラピーが行われる

【注目! 令和の健康新技術】温泉療法を推進する日本の健康・医療ベンチャーを前回ご紹介したが、この企業ではヨーロッパでも取り入れられているもう一つの療法にも力を入れている。どういったものか、見ていこう。

 ウェルネスデベロップメントの手がける施設の多くでは、温泉の代わりに海水を利用する海洋療法「タラソテラピー」も受けられる。ヨーロッパでは温泉療法と並んで盛んな海洋性気候を活用した療法だ。

 海水は保温効果が高い。海水につかった後は、海から上がっても体温が冷めにくく、長い時間、温かく感じる。リラックス効果で自律神経や内分泌系の機能を調整し、殺菌効果もある。海水に入ると浮力が大きいので、体や関節に負荷が少なく効果的な運動ができる。そうした特性を活用して症状改善や健康増進を図るのがタラソ療法である。

 もっとも日本では、タラソというと美容術の一種のように誤解されている。海藻を使ってパックをしたり、海水成分のせっけんを使ったり、塩を入浴剤にしたりするのだが、それはタラソの形を部分的にまねたにすぎない。タラソテラピーの本質は海洋という環境や資源を利用した治療法、健康法である。医学的理論に基づき、欧州では医師や専門セラピストが治療法として実施している。

 同社のタラソ施設は単なる美容目的ではない。多くの利用者は健康増進や疾病改善、予防目的である。また事前にヘルスチェックを行い、最適な療法プログラムを専門スタッフが指導してくれる。日本のタラソ施設の大半は同社が開発したものだ。

 2004年に同社が手がけた「スパ・タラソ天草」(熊本県上天草市)は2階建てで、1階は温泉施設、2階はタラソ施設になっている。もともと重炭酸という成分が豊富な健康効果の高い泉質だった1階の温泉と、2階のタラソテラピーの異なる水を活用して、地域の人たちへの健康づくりを推進しているわけだ。山で温泉や森という環境を使うのが温泉療法であり、海で海水成分を使うのがタラソテラピーであり、ノウハウは共通している。

 ウェルネスデベロップメントは青森から沖縄まで全国21の健康増進施設、リゾート施設、介護予防施設を手がけ、温泉療法、タラソテラピーのコンサルティング、計画、建築、運営に関しては日本のリーディングカンパニーとされている。同社の手がける施設も、従来の日本流の施設と異なり、学術的に検証された自然療法の手法を活用し施設利用効果の検証結果をオープンにしている。

【関連記事】

関連タグ: