【長生きのレシピ】アンガーマネジメントに必要な3つのコントロール

2020年11月29日 10時00分

怒りの原因を何かに書き留めておくのも一つの手だ(写真はイメージ)

【緩和ケア医・大津秀一 長生きのレシピ】今回はストレスを無用に発生させないために気持ちのコントロール法を学ぼう!の具体的な方法です。アンガーマネジメントという言葉を皆さん、聞いたことはありますよね。最近では職場や学校、家庭など生活のあらゆる場面でこの考え方の重要性が認められています。特にこのコロナ禍でストレス過多となっている昨今においては、ぜひ皆さんに身につけてもらいたい手法となります。

 具体的な方法としては怒りを収めるには3つのコントロールが大事とされます。まず第1は「衝動のコントロール」。何かが起きた時、我を忘れそうになった時には「6秒数える」こと。というのも、怒りの感情が強く出るのは最初の6秒とされます。裏を返せば、この6秒を制御できれば、安心です。また飲酒時に「お酒を飲んでついカッとした」というのもよく聞く話です。過度の飲酒は感情のコントロールが利かなくなる場合も。同様に気を付けましょう。

 次に必要なのは「行動のコントロール」。怒りの原因をノートに書き記しておく方法があります。段階別に1~10までとして、書いたノートを後で見直してみます。どうして自分は怒りを覚えたのか、またそれは自分自身でコントロールできることか考えます。今でいえば、感染対策をおろそかにする人を見かけて、腹が立つ方もいらっしゃるかもしれませんね。ただこの場合は他者の行動なので自身でコントロールすることはできません。「そういうものだ」と受け止める姿勢が必要となります。逆に自身でコントロールできるケースでは、例えば「満員電車でいつも嫌な思いをしている」のなら「すいている時間に通勤する」などできる範囲で行動を変えることで、怒りの感情を減らすことにつながります。

 最後は「思考のコントロール」。怒りの根底には「相手が〇〇すべき」と、相手に求めている姿勢が影響していることが往々にしてあります。例としては「家族なんだから〇〇すべき」など。ただこれも行きすぎると、怒りを生む原因になってしまいます。解消するには先にも伝えた「マネジメントノート」を見直すこと。自分は相手に対して過剰に求めすぎていないか?を振り返る契機にもなるはずです。

 このコロナ禍においては誰もがイライラしていて、ちょっとしたことで怒りのスイッチが入ってしまうというのもよく聞かれます。まずはノート記入をきっかけに、怒らない自分を目指してみませんか。

 ☆おおつ・しゅういち 茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。内科専門研修後、ホスピス、在宅、ホームなど様々な医療機関で終末期医療を実践。東邦大学病院緩和ケアセンター長を経て、オンライン診療も行う早期緩和ケア大津秀一クリニックを設立。多くの終末期患者と向き合ったことで、予防医学にも力を入れる。著書に「1分でも長生きする健康術」(光文社)、「誰よりも早く準備する健康長生き法」(サンマーク出版)など多数。

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