【長生きのレシピ】「MIND食」で認知症を予防

2020年11月15日 10時00分

ナッツ類を毎日食べよう

【緩和ケア医・大津秀一 長生きのレシピ】前回は心血管疾患予防にもなる、高血圧予防のための食事法(DASH食)をお伝えしました。今回はさらに認知症予防にもなる食事法を取り上げます。

 それは「MIND食」といって、言葉の通り「MIND=精神」ということで認知症予防のために生まれた食事法となります。この食事法の特徴は食品を「健康な食品群」「不健康な食品群」に分けていること。具体的に見ていくと野菜全般、ナッツ、ベリー、豆、全粒穀物、魚、鶏肉、オリーブオイル、ワインが健康な食品群にあたります。

 一方の不健康な食品群はといえば、赤身の肉、バターやマーガリン、チーズ、パン菓子やお菓子、揚げ物やファストフードなどが挙がります。

 さらに追記として、いくつかの項目が勧められています。列記していくと「全粒穀物は1日3食」「野菜を1日1回摂取」「1日1グラスのワイン」「ナッツはほぼ毎日」「週2回以上、鶏肉やベリーを摂取」「週1回以上魚を摂取」などです。これらの食事法を厳密に守ったグループでは、そうでないグループと比べてアルツハイマー病のリスクが53%も減ったという報告もありました。

 ここまで厳密に守るのは難しいという方もいるかもしれませんね。だとしても、健康ではない食品群、バターやマーガリン、お菓子やファストフード、揚げ物などをあまり頻繁に摂取すると、体には良くない可能性はあるでしょう。

 またMIND食で不健康な食品群に含まれているチーズについても少し付け加えますと、乳製品の飽和脂肪酸による心血管疾患への関連が取りざたされた時期もありましたが、むしろ乳製品が同病のリスクを減らすとの研究結果もあります(PURE研究)。チーズはカルシウムが豊富で、骨が弱くなる高齢者の方の骨折予防やアミノ酸もバランス良く含まれているとあって、良い点もいろいろと存在します。

 そして、認知症にも様々な種類があります。アルツハイマー型もあれば、脳の血管が詰まったり、出血したりする脳卒中をきっかけとした脳血管性認知症なども含まれます。

 そのため認知症予防の食事を考える際は、糖尿病や脳血管疾患予防にも気を配る必要があります。そのためには、糖質と塩分を適切な水準で摂取するように心がけましょう。

 ☆おおつ・しゅういち 茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。内科専門研修後、ホスピス、在宅、ホームなど様々な医療機関で終末期医療を実践。東邦大学病院緩和ケアセンター長を経て、オンライン診療も行う早期緩和ケア大津秀一クリニックを設立。多くの終末期患者と向き合ったことで、予防医学にも力を入れる。著書に「1分でも長生きする健康術」(光文社)、「誰よりも早く準備する健康長生き法」(サンマーク出版)など多数。

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