【なんてったってリハビリ!】病状により3段階に移行 目標に合った病院を選ぼう

2020年10月18日 10時00分

リハビリは病状により3段階に移行する

【なんてったってリハビリ! もしもに備える!基礎知識と最新事情】現代ニッポンでは、リハビリに取り組んでいる人がたくさんいる。しかし、その現状や最新事情について、詳しく知っている人は意外と少ない。身をもって経験した女性医療ライターの熊本美加氏がリポートします。

 みなさんはリハビリにどんなイメージをお持ちでしょうか? 私は単純に「運動すること」だと思っていました。もともとの語源はラテン語の「リ・ハビリス」で、「再び適した状態にする」という意味なんですって! 日本では「全人間的復権」と、なんか小難しい感じの表現になっています。ざっくり言うと、リハビリは生じた障害を良くするだけではなく、その人らしさを取り戻すために大切なものです。

 リハビリには3段階あります。まずは、救急車で運ばれた急性期病院でのリハビリ。寝たきりの期間が長くなると、体力も筋肉も落ちていくばかりなので、私の場合も意識が回復するとすぐに立ったり座ったりと、身体機能の低下を防ぐための訓練が始まりました。同時に、脳の障害の程度を調べる簡易検査も行われていました。

 病状が安定すると、次は回復期リハビリテーション病院に転院します。今は、やはり高齢者の骨折が圧倒的に多く、次が脳卒中。残りは事故などでの脳外傷。

 回復期リハビリ病院はここ10年の間に乱立しています。ただし、心の問題までサポートしてくれる専門家「臨床心理士」が在籍しているリハビリ病院はまだ少ないのが現状。急性期病院から回復期リハビリ病院への転院の際には、病院側からいくつか紹介してもらえるので、ホームページなどで各病院の特徴や口コミなどを調べて、自分のリハビリ目標に合った病院を選ぶのがベストです。もちろん、家族や知り合いの援助や意見も頼りにしましょう。

 私の入院した「東京都リハビリテーション病院」は、脳に損傷を受けたことで生活に支障をきたす「高次脳機能障害」へのリハビリ対応が特徴のため、比較的若い患者さんが多く、仕事や学校に戻るための支援に積極的です。

 回復期リハビリは症状によりますが、保険適用の入院期間は最大180日間。それ以降は退院になり、維持期リハビリテーションに移行します。

 基本は在宅で、病院の外来に定期的に通ったり、ケアサービスや地域の施設などを活用したり…自分らしい生活を取り戻していきます。もちろん、退院の前にはリハビリチームが自宅に必要な手すりやバリアフリーなどのリフォームの検討や、復職にあたって企業側への留意事項の伝達、さらに必要であれば生活保護申請といった経済面まで、幅広い相談に乗ってくれます(窓口があります)。

 自分らしい生活を取り戻すには、さまざまな角度からのサポートが必要です。そして、自分自身も病気の再発防止のために、服薬や生活改善などを忘れてはいけません。

 ☆くまもと・みか 医療ライター。昨年、電車内にて心肺停止で倒れ救急搬送。幸運にも蘇生したが、低酸素脳症による高次脳機能障害でリハビリを経験。社会復帰後、あまり知られていない中途障害者のことやリハビリの重要性を発信中。

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