【病気を吹き飛ばす食図鑑】「ナス」 高血圧や血栓症の予防と改善に効果

2020年10月11日 10時00分

焼きナスに生姜は理にかなっている

【石原結實 病気を吹き飛ばす食図鑑】人間は食べたものでできている。つまり、食こそ健康の源、食こそ命…カリスマ医師・石原結實氏がリニューアルだ。身近な食材の知られざるパワーを解説。ウイルスも食べて吹き飛ばせ!

 インド原産で、日本には奈良時代に伝播。江戸時代は、最もよく利用された野菜の1つだった。

「親の意見とナスビの花は、千に一つのムダもない」という都々逸があるが、「ナス」は「よく成る(為す)」という意味から来ているようだ。

 ナスの栄養価は低く、ビタミン類やミネラル類の含有量は少ないが、血管壁を強く、しなやかにするビタミン「C」や「P」は多く含まれ、高血圧や血栓症(脳梗塞、心筋梗塞…)の予防や改善に役立つ。中国では「ナスは高血圧の“薬”」と考えられているようだ。

 皮に含まれる紫色の色素成分「ナスニン」はコレステロールを低下させ、動脈硬化を防ぐ。

 ナスの欠点は熱帯のインド原産であるが故に、「体を冷やす作用」が強力なこと。

「本草綱目」に「ナスは性が寒・冷で多食すれば、必ず腹痛や下痢を起こし、婦人は子宮を傷める」とある。よって「秋ナスは嫁に食わすな」(妊娠していれば流産の危険がある)という諺があるのだろう。

 よって、冷え性の人は焼きナスをおろし生姜で食べたり、みそと共に炒めたり、漬物に刻み生姜を加えるなど、温める工夫をして食べるとよい。

 しかし、この「ナスの冷やす作用」は打ち身、捻挫、火傷などに湿布薬(冷蔵庫で冷やしたナスを縦に切り、直接に患部に当てて湿布する)として用いる時に役立つ。

 ヘタや茎の黒焼きの粉を「歯磨き」として使うと虫歯や歯槽膿漏に奏効する(「ナス黒」として自然食品店などで製品化したものが販売されている)。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は「『空腹』の時間が病気を治す」(青萠堂)。

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