「○○をすれば○○になる」というフレーズに注意!

2020年10月11日 10時00分

人生100年時代、いかに健康で長生きできるかに注目が集まっている(写真はイメージ)

【緩和ケア医・大津秀一 長生きのレシピ】後悔しない生き方とは――。今回から始まるのは緩和ケア医として2000人以上の終末期患者を診てきた大津秀一氏による「長生きのレシピ」。多くの患者を診てきたからこそ分かる、健康法のヒントを公開します。

 東スポ読者の皆さん、緩和ケア医の大津です。今回から健康にまつわる連載を始めようと思います。私が多くの終末期患者さんと向き合う中でよく言われたのは「〇〇さえしておけば良かった」逆に「〇〇をしなければ良かった」という声です。それは生活習慣であったり、考え方なども含まれます。

 また、緩和ケアというと末期がん限定のように思われている方もいまだにいらっしゃいますが、それは違います。緩和ケアはがんに限らず、慢性病に悩んでいる方には有効となりますし、実際にがんでは緩和ケアを早い時期から取り入れると長生きでき得ることもデータとして分かっています。こういった緩和ケア専門医、老年病専門医としての知見から導き出された「長生きの法則」。ぜひ皆さんにお伝えできればと思います。

 第1回となる今回は「情報の取り方」です。

 患者さんによく言われるのは「テレビや雑誌などで多くの健康情報がある中で、どれを信じればいいのか分からない」といったもの。現代においてはインターネットの発達もあり、昔に比べて健康に関する情報は間違いなく増加傾向にあります。こういった“情報の海”の中で、自分にとって大事な医療情報をどのように見極めたらいいでしょうか。

 ステップ1としては、「〇〇をすれば〇〇になる」というワンフレーズで言い切り型の伝え方をする医療法はあまり信用しないほうが良さそうです。例えばテレビの情報番組などでは「〇〇を食べると〇〇が治る」と報じられ、あっという間にその食品が売り切れになるといった事例が過去にもありました。

 私たちの体はそんなに簡単ではありません。体調不良の原因は必ずしも大本は一つではなく、複数が原因となっていることもよくあるのです。ただ、人というのは分かりやすい情報を求めがちなので、そういう習性があることを理解した上で情報には接するようにしましょう。次回、さらに少し詳しくお話しします。

 ☆おおつ・しゅういち 茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。内科専門研修後、ホスピス、在宅、ホームなど様々な医療機関で終末期医療を実践。東邦大学病院緩和ケアセンター長を経て、オンライン診療も行う早期緩和ケア大津秀一クリニックを設立。多くの終末期患者と向き合ったことで、予防医学にも力を入れる。著書に「1分でも長生きする健康術」(光文社)、「誰よりも早く準備する健康長生き法」(サンマーク出版)など多数。

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