シャバに戻ったらしたかったコト「AED講習」をようやく受講

2020年10月02日 10時00分

講習を受けてきました

【心肺停止から蘇り日記】電車内で心肺停止した50代独身(バツイチ)の女性医療ライター。身体と脳機能に障害が残った彼女がリハビリを経て社会復帰するまでを自らつづった前代未聞のドキュメント連載も最終回です。

 シャバに戻ったらしたかったコト、最後のひとつが「救命講習を受ける」。「AEDの使い方ぐらいは知っておかなきゃダメでしょ」ってことで退院直後に受講予定でしたが、にっくき新型コロナ感染症の影響で中止に…。最近、ようやくソーシャルディスタンスを保った少人数で再開されることになり、早速参加してきました。

 流れはこんな感じ。倒れている人(傷病者)を発見したら周囲の安全を確認して近づく。両肩を軽く叩きながら「わかりますか?」と呼びかけますが、相手を驚かせるのでいきなり大声ではNG。徐々にトーンを上げて反応があれば傷病者の訴えを聞いて必要な応急処置。反応がない場合は、大声で「誰か来てください、人が倒れています!」と世界の中心で助けを求めます。

 そして、「あなたは119番通報してください」「あなたはAEDを持ってきてください」と、人を指定して具体的に協力を求めます。周りに人がいない場合は、自分で119番通報し、AEDが近くにある場合は取りに行きます。

 次に呼吸を確認。胸腹部の動きを見ます。また、心臓が止まった直後はしゃくりあげるような呼吸が見られることがありますが、これは普通の呼吸ではありませんので間違えないように。呼吸が正常でないと判断したらスグに心肺蘇生を開始。心肺蘇生は、胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせになります。

 みぞおちのあたりに両手を合わせて強く・速く・絶え間なく30回圧迫したら人工呼吸。頭を下げて顎を持ち上げ気道を確保してから、鼻をつまんで鼻孔をふさいで、口から息を吹き込みます。これを2回やって、また胸骨圧迫から繰り返します。

 AEDが手元に来たら電源オン。ふたを開けたら自動的に電源が入るものもあります。あとは、音声メッセージの指示に従って行動するだけ。傷病者に電極パッドを装着すると心電図を解析して、必要であれば「ショックボタンを押してください」と指示が出るのでプッシュ。その時に、誰も傷病者には触れないように。感電の危険があります。胸骨圧迫はけっこう力が必要で、AEDのショックボタンを押す時は恐る恐るになってしまいました。ただでさえ緊急時は焦ってしまうので、皆さんもぜひとも一度は救命措置の練習をしておくべきです。東京マラソンでは、これまでの大会で合計11人のランナーがマラソン中に心停止に陥っていますが、全員がAEDで無事に救命されています。迅速な周りの人の対応があれば突然死は防ぐことができるのです。