【ナント!不思議な体の仕組み】何も考えない時間を! 不安が自律神経を乱す

2020年09月30日 10時00分

(左)軽い運動はストレス発散にもつながる。(右)一人でお酒…コロナ禍においては息抜きの時間も必要だ(写真はともにイメージ)

 様々な体の仕組みから健康を考えるこのシリーズもひとまず今回で終了です。ここまでいろいろなテーマを取り上げてきましたが、一つ確実に言えることは「心と体はつながっている」ということ。

 このコロナ禍においては「ストレスをためないようにしましょう」とはよく言われますね。とはいえ手元にあるスマホにはコロナ関連のニュースがあふれており、ニュースサイトをチェックし始めたらあっという間に時間もたってしまいます。デジタルデトックスの必要性はこの欄でも以前にお伝えしましたが、慢性的な胸のつまりを訴えていた人の原因が、実は背中を丸めてスマホをいじるため呼吸が浅くなり、必然的に胸が苦しくなっていた…ということもありました。

 不調の出方は人によって様々ですが、特に今の時期はストレスからくる不安の数々が自律神経のバランスを乱したり、ホルモンバランスを崩したりといったことで体調を崩しがちです。

 そこで皆さんに提唱したいのは、自分自身のリラックスできる、好きな時間を意識的に持つこと。太りすぎは禁物ですが、たった一日食べすぎてしまったとしても、リカバリーは可能です。このコロナ禍においては多くの人々が「~してはいけない」と周囲の目を気にするあまり、行動もがんじがらめになりがちです。

 そういったときには例えば「深夜の通販番組やお笑い番組をぼーっと見る」「好きなゲームをやり続ける」なども一種のマインドフルネスです。好きな飲み歩きを控えている方などは、人のいない時間帯に短時間で、おいしいお酒と食事を味わうことなどもいいですね。何も考えずに“無”の時間をつくることで精神の緊張が解け、交感神経、副交感神経のスイッチの切り替えもうまく働きます。

 そんな私のストレス解消法といえば、わずかな徒歩での通勤時間を生かして、好きな音楽を聴いたり、その音楽を口ずさむこと。これだったら誰でもできますし、よほどの大声でなければ、ご近所にも迷惑はかけませんよね。

 これから本格的な冬に向けて、まだまだ新型コロナとの闘いは続きます。一喜一憂する日々は続きますが、好不調の波を少なくすることが免疫力を落とさないことにつながります。これまで以上に体の声を大事に。「ちょっと疲れたな」と思ったら、早めに休むようにしましょう。皆さんの健康を願っています。ありがとうございました。

 ◆工藤孝文(くどう・たかふみ)福岡大学医学部卒業後、糖尿病などの生活習慣病、甲状腺疾患などホルモンの疾患を専門に勉強。現在は福岡県みやま市の工藤内科で減量外来を含めた地域医療に取り組んでいる。「あさイチ」「ホンマでっか!?TV」などメディア出演も多数、「心と体のもやもやがスーッと消える食事術」(文藝春秋社)、「ざんねんな人体のしくみ」(青春出版社)など体のメカニズムに関する著作も多い。