献血からHIVは除去できる?

2013年12月25日 11時39分

【イケメンドクター・吉田眞の医学情報のウソ!ホント?】

 献血で集められた血液は全国にある「血液センター」に輸送され、肝炎やHIV、梅毒など、数種類の感染症の有無が調べられます。HIVに対しては「核酸増幅検査」が行われ、“感染後11日を過ぎた血液”であれば100%、ウイルスを検知できます。

 逆に言うと“感染後11日未満”の血液は、ウイルスに感染していても検知されません。ウイルスが標的細胞の中に入り込むと、自らのクローンを大量に作り出すまで数日~数週かかり、その潜伏期間内は、どの検査も無効だからです。

 このタイムラグを作らない方法は、今のところ血液の提供者から直接聞き取りを行う“問診”しかなく、提供者がウソをついた場合には即、感染直後の献血が行われてしまいます。また、仮にHIVが検出されたとしても、提供者への結果通達はありません。誰の得にもならない“検査目的の献血”は絶対にやめるべきです。

 ちなみに献血では、半年以内に新規パートナーや不特定多数の人と性交渉があった場合には、献血できない、と定められています。

☆よしだ・しん=総合診療科医を経て、現在は精神科医。非常勤医師として、刑務所、少年院、ホームレス支援施設、高齢者の在宅診察などに従事し、精神医療のディープな部分につかる。2009年にはラジオパーソナリティーを務めた。