【ナント!不思議な体の仕組み】「コロナと肥満」対策にガムが効く

2020年09月02日 10時00分

身近なガムの効用とは…(写真はイメージ)

 9月になりました。新しい月を迎えることで、心当たりがある皆さんにはそろそろ本格的に準備をしてもらいたいことがあります。それは肥満解消。すでに新型コロナに関しては夏の時点で第2波が来ているともいわれますが、秋、冬にも第3波、第4波が来ることが予想されます。ここまでの研究で新型コロナは肥満傾向の人がより重症化しやすいということも分かってきました。理由には内臓脂肪など肥満を抱えている人は体内で炎症を起こしやすく、合併症などを含め、より病気が悪化しやすいことが挙げられます。

 一時期話題となったコロナ太り。「仕事が忙しくて――」「テレワークで家にいてストレスもあって、どうしても食べる量が増えてしまった」と今でも解消できていない方は、この記事を参考に早速ダイエットに取り組んでもらえればと思います。

 まず「コロナと肥満」第1弾となる今回は、いつでもどこでも誰でも取り組めるダイエット法に着目したいと思います。それはガムかみです。ダイエット外来でも私は患者さんによくこのガムかみを勧めていますが、ストレス軽減、ダイエット効果があります。食前にガムをかむことで脳内で幸せホルモンとなるセロトニンが分泌され空腹感が緩和されることに加えて、神経伝達物質であるヒスタミンにより食欲抑制や内臓脂肪を燃やす効果もあります。

 さらにこのコロナ禍では別の効用も。マスクをしていることでついつい口呼吸をしてしまっている方はガムをかむことで自然と鼻呼吸に戻ります。同時に唾液の分泌を促すため、ドライマウスの予防ともなり虫歯を防ぐことにも。歯周病が心配な高齢者の方にもオススメしています。

 まだありますよ。ある実験では胃ろうの人に対してガムをかんでもらったところ、脳の血流が活性化されて認知症の軽減につながったとの報告もあります。

 このように今ではガムかみには、ダイエットばかりか糖尿病などの生活習慣病予防、認知症改善を含めて多くの健康効果があることが分かっています。注意点としては健康目的でガムをかむ場合は、糖類を含むものや歯のエナメル質に影響を与えるクエン酸や果汁入りのものは避けること。第一歩として、サラリーマンの方であればドカ食い防止のために、ランチ、夕食前のひとかみを習慣化していただければと思います。

 ◆工藤孝文(くどう・たかふみ)福岡大学医学部卒業後、糖尿病などの生活習慣病、甲状腺疾患などホルモンの疾患を専門に勉強。現在は福岡県みやま市の工藤内科で減量外来を含めた地域医療に取り組んでいる。「あさイチ」「ホンマでっか!?TV」などメディア出演も多数、「心と体のもやもやがスーッと消える食事術」(文藝春秋社)、「ざんねんな人体のしくみ」(青春出版社)など体のメカニズムに関する著作も多い。