【ナント!不思議な体の仕組み】正しい座り方で疲れにくい体を手に入れよう

2020年06月24日 10時00分

長くパソコンに向き合っているとどうしても猫背になりがちだ(写真はイメージ)

 正しい姿勢って難しいですよね。なぜそんな話をするかといえば、最近はコロナ禍の影響でテレワークを行っている方が多くなっており、椅子に座る際の姿勢について相談を受けることがあるのです。「正しく座っているつもりでもなぜか肩がこる」や「気が付くと猫背になっている」など。そこで「正しい座り方」について今回はお話しします。

 まず正常な背骨は緩やかなS字状を描き、前後に湾曲しています。首と腰の部分は前に向けて、胸の部分は後ろに向けて湾曲しています。背骨はこのように湾曲することで柔軟性を高めたり、体にかかる負担を吸収しているのです。

 そしてここからがポイントとなりますが、姿勢を良くしようとするあまり、背筋をピンと伸ばして、まるで上から下まで1本の棒のように座っている方がいますが、あれは良くありません。人間の体は背骨が吸収できる分しかチカラを発揮できない仕組みとなっており、本来の背骨の湾曲とは異なる姿勢を取り続けることで、背骨の湾曲が減り、逆に筋力低下に結びついてしまうのです。

 体に負担をかけない正しい座り方のポイントは骨盤にあります。骨盤とは上半身と下半身をつなぐ重要な部位であり、背骨とも連動し合っています。よくあるNG姿勢はパソコンが目線より下にあることでのぞき込もうとするあまり猫背になってしまう人。こうすると骨盤が後傾した状態になり、良くありません。また姿勢を良くしたいと意識するあまり、椅子に浅く座り、背中をピンと張っている方。こちらは逆に骨盤が前傾、反り腰となり、腰を痛める原因となってしまうのです。

 では、正しい椅子の座り方とはどのようなものでしょうか。意識してもらいたいのは丹田、いわゆるへその下です。丹田を意識することで、骨盤が前、後ろに傾かず、ゆったりと座ることができます。具体的には「深く腰かけた上で上半身は丹田に力が入るように座る」。ほかにも「太ももと床を平行にする」「かかとを床につける」といったことも意識してもらうといいでしょう。

 これがいわゆる骨盤を立てる基本的な座り方となります。最初は難しいかもしれませんが、正しい座り方をすることで疲れにくい体を手に入れることにもつながります。意識してみましょう。

☆工藤孝文(くどう・たかふみ)福岡大学医学部卒業後、糖尿病などの生活習慣病、甲状腺疾患などホルモンの疾患を専門に勉強。現在は福岡県みやま市の工藤内科で減量外来を含めた地域医療に取り組んでいる。「あさイチ」「ホンマでっか!?TV」などメディア出演も多数、「心と体のもやもやがスーッと消える食事術」(文藝春秋社)、「ざんねんな人体のしくみ」(青春出版社)など体のメカニズムに関する著作も多い。