【産業医の独りごと】職場での外国人労働者へのNG行動とは?

2020年02月27日 10時00分

 日本で働く外国人の方はずいぶん前に100万人を超えています。インバウンド需要の拡大とともに外国人観光客への対応の必要性が高まっていることなどもあり、外国人採用を行う企業は増えてきています。この先、職場において多国籍な人々と働く機会はますます多くなるでしょう。今回は、振る舞い方や気にかけておきたいことをご紹介します。

 まず、日本で働く海外の人の圧倒的多数は、日本のことが大好きです。給料が高いからという理由もまだまだあるでしょうが、実際はそれだけが理由ではありません。彼らの多くは日本のアニメやマンガなどの文化が好きで、茶道や武道などの「道モノ」に興味を持っています。また、日本のテクノロジーや「おもてなし」を学びたいと思っていたり、なんといっても日本は「安全に働ける場所だ」という思いを抱いています。

 私たちが職場での振る舞いで一番気を付けることは、「彼らのそういった気持ちを裏切らない」ということです。同僚として、彼らが「安全だな」「安心だな」とか「優しいな」と思えるように指導したり支援したりワークシェアしたりすればいいのです。もちろんこれは外国の人に対してだけではありませんが、言葉や文化が違うわけですから、ちょっとした心がけを大切にしましょう。

 一方で、親切心が行き過ぎてプライベートに立ち入り過ぎるのは良くありません。でもそれは「食事や飲み会に誘わない」というものではなく、彼らの言うプライベートとは、家族のことや宗教観のことなどを含みます。ある調査では、外国人労働者の方は新年会や花見、職場旅行や昼休みのバレーボールなどを楽しみにしている人が多いという報告もあるほどです。これもきっと日本のマンガやテレビ番組から抱くイメージなのでしょうね。つまりランチや飲み会に誘うのはOK。ただし業務ではないことを含めて「はっきりと伝える」「あいまいな表現は避ける」のがコツです。

 最後に「日本人だけで集まってアイコンタクトや隠語で話す」のは避けましょう。そんなつもりはなくても孤独感や仲間外れにされたと感じる可能性があります。ともに職場を支える仲間という意識を忘れずに、快適な環境づくりを実現させてください。

 (都内事業所勤務・A男)