【ダイエット王子・工藤孝文の痩せる門には福来る】12月に入りました。忘年会等、飲む機会が増える時期ですね。そこで2回に分けて、年末年始の飲み会を肥満につなげないためのコツをお伝えします。ぜひお役立てください。

 今回は前日の過ごし方からレクチャーします。

 まず、避けていただきたいのはストレスフルの状態で飲み会に臨むこと。何がいけないかというと、ストレスを感じた時に人はコルチゾールというホルモン分泌を行い、ストレスから体を守ります。一方でコルチゾールは筋肉を減らして“脂肪をため込む”働きもしてしまうのです。つまり、肥満につながりかねません。そのため、会社の飲み会でも、できるだけリラックス、ストレスフリーの状態で臨んでもらいたいと思います。

 それでも仕事柄どうしてもストレスを抱えつつ、飲み会に行く方も多いと思います。そんな時にはGABA(ギャバ)という言葉をご存じでしょうか? 最近はチョコレートに含まれていることで聞く機会もあるかもしれませんね。このGABAとは、γ―アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)といい英語表記の頭文字を取ってGABAと呼ばれています。

 GABAは神経伝達物質の一種であり、ストレスを和らげて体をリラックスさせる働きがあります。発芽玄米などに多く含まれていることが分かっていますが、読者世代でお手軽に取れて、オススメなのはキムチです。乳酸菌を豊富に含むことでGABAを体内で作り出すことに役立ちます。そのため、明日は飲み会とわかっていれば、前日はキムチ鍋や、最近はコンビニなどでも一口サイズのキムチも売っています。うまく活用してみてください。

 さらに前日はしっかり眠る。できればお風呂にしっかりつかり、疲れを取った上で7時間以上を目安にしっかり睡眠を取ってください。

 そして最後の仕上げ、当日の昼ごはんです。ここでは、ぜひ、おかかおにぎりを召し上がってください。おかかの原料となるかつおぶしには以前お伝えしたように、脂肪燃焼効果が含まれると同時に、幸せホルモンといわれるセロトニンを作り出すトリプトファンが豊富に含まれます。ストレスフリーで飲み会に臨むための“必須メシ”となるワケです。またお酒を飲む際になりやすい低血糖を防止するためにも飲み会前には炭水化物をしっかり取ることも大事です。

 どうでしょうか。ここまでクリアできたら、だいぶ飲み会後の体の負担も変わってきますよ。次回は飲み会時の対処法についてさらに具体的にお伝えします。

☆くどう・たかふみ=福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、糖尿病などの生活習慣病、漢方・東洋医学・ダイエット治療を専門とし、自身も10か月で25キロの減量に成功した。現在は福岡県みやま市の工藤内科でダイエット外来を含めた地域医療を行う。NHK「あさイチ」「ガッテン!」、日本テレビ系「世界一受けたい授業」などテレビ出演、ダイエット・東洋医学に関わる著書多数。最新刊は「医者も驚いた!ざんねんな人体のしくみ」(青春出版社刊)。医師+(いしぷらす)所属。