【痩せる門には福来る】コントロールできない「食べたい欲求」の正体 “デブ脳”招く脂肪味と甘味の怖さ

2019年11月06日 10時00分

【ダイエット王子・工藤孝文の痩せる門には福来る】今回からはダイエットの味方にも敵にもなる「味覚」について、2回に分けて詳しくお話ししましょう。

「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」を基本五味といいますが、最近新たにダイエットの天敵として知られてきているのが「脂肪味」です。

 読んで字のごとくで、脂肪味の代表的なものは脂肪を多く含む加工肉(ハム、ソーセージなど)、ドーナツやフライドポテトなどの揚げ物です。これらの高脂肪食を食べ続けていると何が問題かというと、だんだんとその味に慣れていくことで、脂肪味を感じにくくなり、「デブ脳」(私が作った造語です)となることが分かっています。

 仕組みはこうです。高脂肪食を摂取すると脳では快楽に直結する神経伝達物質のドーパミンが放出。すると脳では「もっと、もっと」とその後も高脂肪食を食べたい欲求が続くことに。この状態のときに「ダイエットだから薄味にしよう」と切り替えを意識しても、無駄骨に終わります。最初は意思の力で食べられても、デブ脳になったままでは舌も脳も満足しないので、濃いものを食べたい欲求が爆発してしまうのですね。

 また脂肪味とともにデブ脳の元となる原因味覚に甘味も挙がります。「疲れたときはどうしても甘いものに手が伸びてしまう」。これは誰でも心当たりがあるのではないでしょうか。

 空腹時に甘いものを食べると幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが一瞬増えます。そのため、人は甘いものを求めがち。ただ、その後がいけません。空腹時に甘いものを食べると血糖値が急上昇、それを下げようとするインスリンの分泌量が増えます。すると血糖値が急激に下がり、今度はその下がった血糖値を上げようとして、アドレナリンが分泌され、食べる前よりイライラ感が増してしまうのです。するとまた甘いものが欲しくなり、このスパイラルで甘味に対しての依存体質が形成されることになります。

 ここまで読んだらお分かりですね。ダイエットに臨むには、「デブ脳」を改善し、まず正常な味覚を取り戻すことが必要です。具体的な方法に関して次回、詳しくお伝えします。

☆くどう・たかふみ=福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、糖尿病などの生活習慣病、漢方・東洋医学・ダイエット治療を専門とし、自身も10か月で25キロの減量に成功した。現在は福岡県みやま市の工藤内科でダイエット外来を含めた地域医療を行う。NHK「あさイチ」「ガッテン!」、日本テレビ系「世界一受けたい授業」などテレビ出演、ダイエット・東洋医学に関わる著書多数。最新刊は「医者も驚いた!ざんねんな人体のしくみ」(青春出版社刊)。医師+(いしぷらす)所属。