【産業医の独りごと】職場の防災環境 「5S運動」の徹底を!

2019年09月05日 10時00分

机の下がこんな最悪な状況になっていませんか?(写真はイメージ)
 防災の日を今年も迎えました。2011年の大地震から8年が経過、職場内の対応も以前と比べて、少し危機感が薄まっているような感じを受けます。裏を返せば、より個人で備える意識が必要ということ。今回は社内の防災環境整備についてお伝えします。 
 
 まず社内環境においては改めて「5S運動」を徹底していただきたいです。5Sとは「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」の頭文字を取ったもの。労働、安全衛生の分野においては昔からいわれているもので、きちっと身の回りのものを片づけておくことで仕事の効率が上がる、内容が改善されるということが分かっています。
 
 そして、この考え方は防災に関しても同じことが言えます。机周りなどを整理、整頓することで事故を未然に防ぐことが可能になります。たとえば机周りに大量の書類や書籍などを置いている方、さらに置き傘や自身の私物を置いている方は身近にいらっしゃいませんか?
 
 長く勤めているとどうしても物はあふれてしまいます。ただ、これを機にぜひ片付けてもらいたいもの。地震が起きていざ避難しようと思っても机の下が物でいっぱいで避難できない、机の上から本が落ちてきたなど、二次被害が起きかねないためです。
 
 また、こういったことの対策にはオフィスのフリーアドレス化も有効です。オフィスにおいて従業員に固定の席を与えず好きな席で仕事をしてもらう方法です。私物に関しては小さなロッカーを一つ与え、そこにすべて収めてもらうことで、むやみに個人の荷物が増えることを防ぎます。
 
 まだチェックポイントはあります。よくあるのが社内通路の曲がり角に食器を下げるワゴンのようなものがある場合。地震によって、ワゴンが移動し、移動通路をふさぐことにもなりかねないため、通路には極力、物を置かず十分なスペース確保を心がけてください。
 
 さらに重量物は高い棚の上に置かない、避難場所の経路確認なども大事です。広域避難所に指定されている近隣の公園や小学校まで実際に足を運び、どれぐらい時間がかかるかなど余裕があるときに自身でチェックできればベターですね。
 
 日々の忙しさもあり、防災意識をキープすることはなかなか難しいです。その点でも日頃から取り組める5Sに基づいて行動することは、有益だと思います。
 
(都内事業所勤務・B男)