【産業医の独りごと】日中に寝落ちする「マイクロスリープ」 改善のカギは昼寝と「カフェインナップ」

2019年07月18日 10時00分

夏場の睡眠対策にはカフェインをうまく活用する方法も(写真はイメージ)

 不安定な天候が続いています。すっきりしないこの季節、ぐっすり眠れず、昼間も体がだるいというような症状を自覚する人も多いのではないでしょうか。

 実際、これからの時期は睡眠外来などの専門医療機関の受診者や産業医への相談が倍増する時期です。最近は「睡眠負債」という言葉が使われますが、単発的な睡眠不足は翌日しっかり眠ると解消されるものの、慢性的に日々の睡眠不足が続くと1日“寝だめ”しただけでは解決しないことが分かっています。その負債を増やさないためには毎日7時間程度の睡眠が必要とも言われており、私たちが思っている以上に多くの人が「睡眠不足」に陥っている可能性もあります。

「決まった時間に起きられない」「日中に眠くなる」という自覚がある人は、まずは睡眠時間を延ばすことを考えてください。また、日中の急な眠気で数秒間から数分間の居眠りに落ちてしまう「マイクロスリープ」と呼ばれるような症状がある人は、さらに真剣に睡眠を見直しましょう。マイクロスリープによって作業効率や思考能力の低下が発生し、仕事のミスや交通事故などの原因になる可能性もあります。根本的には規則正しくしっかりよく眠る習慣をつけることが大切なのですが、どうしても夜に睡眠時間を確保できないような場合は、短時間の昼寝を積極的に取ってみるのも一案です。

 多くの方はお昼ご飯の後に眠気を感じる傾向があり、この時間が生理的覚醒度が下がるタイミングなので、昼食後に20分程度昼寝をするのが良いでしょう。ただし、長時間の昼寝は夜の睡眠の質の低下につながります。結果的にマイクロスリープを増やしてしまう危険性もありますよ。基本的には、10~20分程度までにとどめるのがベター。

 そして、これはすべての人にお勧めできるわけではありませんが、コーヒーなどを日常的に飲む習慣がある人は、昼寝の前に1杯のコーヒーを飲む「カフェインナップ」をすることで昼寝後に体感するリフレッシュ感が増すとも言われています。パッと寝て、カフェインの効果が出始めるころに活動しはじめる、ということですね。

 ほかにも夏の睡眠不足対策としては冷房の適度な温度調節、寝間着をしっかりと着用すること、お風呂にしっかりとつかるなどでもだいぶ改善を図れます。寝苦しさに負けずにこの季節を快眠で乗り切りましょう!

(都内事業所勤務・A男)