東京五輪や各イベントに向け導入拡大「移動喫煙車」の意義とは

2019年07月03日 08時00分

これが分煙バス。13人が一度に喫煙できる

 来年の東京五輪に向けた分煙対策で「分煙バス(移動喫煙車)」導入が急速に進みつつある。

 新宿や渋谷など、都心部では路上喫煙が問題になっている。路上に喫煙所を設置し、喫煙場所を確保する必要がある。しかし、イベントが頻繁に行われる地区では、イベント場所近くに喫煙所があるとは限らず、愛煙家からは臨時喫煙所が切望されていた。

 そこで、登場したのがバスを改造した走る喫煙所「分煙バス」だ。煙はフィルターを通し分解され、車外に排出される。

 新宿区役所前で先頃、関係者向けの移動喫煙車のデモンストレーションが開催され、新宿区議会議員の永原たかやす議員が視察した。

 本紙の取材に永原議員は「予算はレンタルだと、1時間1万円(運転手・メンテナンス付き)、車両購入だと約2000万円ぐらいを想定しています。屋根にソーラーパネルがあり、通常時は車内の電源として、災害時には携帯電話を充電したりすることもできる」と語る。

 移動喫煙車の意義は、需要の増減を容易にできることだという。

「特にイベント開催時などは通常の喫煙所だけでは足りなくなります。日本人喫煙者に加え、海外からの観光客に対して、喫煙者がマナーを守りつつ、たばこを吸える環境が必要。新宿区は23区で一番、たばこからの税収が多い区なので、喫煙者の権利と非喫煙者の権利を両立させるには吸える環境(煙を外に出さない環境)の整備を行う必要があります」(同)

 非喫煙者にとっては税金の無駄遣いと言いたくなるかもしれないが、伊藤陽平新宿区議は「路上喫煙対策や煙をクリーンにして排出することは良い。たばこ関連税の範囲であれば、予算化も理解が得やすいと思います」と話している。