愛煙家はどこへ…国会議事堂まだまだ吸える?

2019年07月03日 08時00分

国会議事堂内にある喫煙ブース

 受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が1日から一部施行された。学校や病院、行政機関で敷地内が原則禁煙となった。悪質な違反には罰則が科せられる。愛煙家たちは肩身が狭くなるばかりだが、改正法を決めた国会議員たちにも喫煙家はいるはずだ。「国会議事堂は吸えるらしい」などといぶかる声もあるが、実態はどうなのか。

 1日の一部施行で学校、病院、行政機関が屋内完全禁煙となった。ただし例外的に屋外に喫煙所を設置することはできる。さっそく各組織で対応が始まっている。

 東京都庁は嫌煙家の小池百合子氏が都知事なだけに敷地内の喫煙所6か所を閉鎖。屋外の喫煙所もなく、愛煙家の職員がたばこを吸おうと思ったら、近くの新宿中央公園の喫煙所に行くしかなくなる。

 また、文部科学省と国土交通省も敷地内全面禁煙へ。ほかの中央省庁では屋外喫煙所を設けるという。地方の役所でも全面禁煙か屋外の喫煙所だけになるかと対応は分かれているが、受動喫煙防止に向けて動いている。

 となれば国会議事堂も屋内全面禁煙のはず。この改正法を決めたのが国会なのだから模範にならなければいけない。ところが違った。

 1日現在、国会内の衆院本会議場前には喫煙ブースが設置されたまま。この日も稼働中で、多くの愛煙家が出入りしていた。“治外法権”とでもいうのか? 衆議院の担当者は「今後、厚生労働省の省令の基準に合わせて改修できるかどうか調査中です」と話した。

 改正法が全面施行されるのは2020年4月から。立法府の国会は中央省庁のように行政機関ではないので、まだ余裕がある。しかも、屋内に喫煙室を設置することが可能なので、調査の結果次第で来年4月をメドに喫煙ブースから喫煙室に切り替わりそうなのだ。形は変われど屋内で吸えるのはどうなのか。

 一方、首相官邸の対応は素早い。官邸担当者は「これまで官邸内にいくつか喫煙所がありましたが、1日から官邸内は全面禁煙になりました。今は屋外に喫煙所を設けております」と話し、省庁など行政機関と同じ対応となった。

 自民党本部にも聞いた。党内には自民党たばこ議員連盟があり、今回の改正法の成立にも強力に意向を反映させていた。現在は喫煙ブースで吸える状況だという。自民党本部の担当者は「ブース自体が基準にかなうものなのか業者に確認しているところ。その上で20年4月をメドに対策を講じることになる」。国会と同じ事情なのだ。

 たばこを吸う国会議員はかなり多い。安倍晋三首相は吸わないが、前出のたばこ議員連盟には200人以上の自民党議員が所属しているともいう。野党に目を転じれば、立憲民主党の枝野幸男代表はヘビースモーカーとして知られていたが、禁煙にも取り組んでいた。今も継続しているかは不明だ。

 たばこが吸える環境は国会が一番かもしれない。