【美人整体師・久嬢由起子「あったかストレッチ」(10)】そろそろ春の足音も聞こえてきましたが、まだまだ朝晩は冷えますよね。久嬢由起子がお届けしている“あったかストレッチ”に、今回はアノ必殺技が登場です。

 昨年12月から体を温めるストレッチを紹介してきましたが、大事なものを忘れていました。私の十八番、“お尻にペン”です。初めてお読みになる方は「なんだそりゃ」ですよね(笑い)。改めてご説明させていただきます。お尻の割れ目の奥(肛門に軽く触れる程度)にペンを挟みながら、肛門をキュッと締める…というエクササイズを、ここ数年、推奨しているんです。

 肛筋(肛門周りの筋肉)をしっかり使うことで下半身の筋肉が鍛えられ、他人に相談しにくい肛門周りの悩み(痔、尿モレ、便モレ、便秘)が改善される…というのがセールスポイント。おかげさまで多くの方々にお試しいただいているんですが、実はこのストレッチ、何より体が温まるんですよ。肛門周りの血行が促進され、下半身からポカポカしてくるんです。

 本来はお尻にペンを挟んでいろいろな動きをします。でも、正直、最初は挟むだけでひと苦労ですし、あまり大変だと長続きもしませんので、今回はペンを挟み、お尻をフリフリするだけにしましょう。これならシニアの皆さんでもチャレンジできると思います。

 やってみると分かりますが、ペンを挟むには肛門に力を入れないといけません。落とさないようにお尻を振っていると、じんわり体の内側から温まってくるのに気付くはず。これこそ肛門のすごさです。体の中心に位置しているので、そこが温まると、体の“芯”から温まってきます。

 体が冷え切ったときやデスクワークが続いたときはもちろん、ゴルフやウオーキングの“準備運動”としてもぜひ。一度、体の芯を温めてから動くと、汗のかき方もまったく違いますよ。

【やり方】
 ①背筋を伸ばして自然に立つ
 ②ペンをお尻の割れ目の奥まで差し込み、肛門周辺の筋肉でギュッと挟み込む
 ③お尻を8回フリフリする。何度か繰り返す
【注意点】
 呼吸を止めずに。踊っていると楽しい気分になりますが、激しくツイストしすぎるとペンも落ちてしまいますよ(笑い)。

 ◆久嬢由起子(くじょう・ゆきこ)1982年生まれ。整体師、肛筋トレーナー(日本大腸肛門病学会専門医公認)、ボディメイクトレーナー。ミス・ユニバース・ジャパンファイナリストの講師も務める。新たなストレッチ法を次々に考案。肛門の筋肉に注目した「やせたいなら肛筋を鍛えなさい」の書籍とDVDが発売中。人気上昇中で、テレビや雑誌に引っ張りだこ。