手軽な京都人の健康食

2013年03月20日 10時00分

【全国ヘルシーMAP】京都府:西京漬け

 京都の名物として全国的に有名なものには八つ橋、湯葉、にしんそばなど、おいしいものがたくさんあるが、京都人の健康食といえば「西京味噌」を忘れてはならない。

 京都府味噌工業協同組合の定義によれば「西京味噌」とは同組合に所属する企業が、同組合の認定する原料を使用し、京都府内で生産し、同組合の品質認定を受けた低塩甘口の白みそ。

 その歴史は古く、千余年にわたって政治・経済・文化の中心として栄えた京都で生まれ、その後、都が江戸に遷都されて東京となり、京都を西京と呼んだことから、京都の白みそが「西京味噌」といわれるようになったとか。

 米麹の品のいい甘みが特徴の「西京味噌」は、通常のみそに比べて塩分濃度が少なく、ミネラルやビタミンをはじめとする体に必要な栄養素を豊富に含有している。

 そもそもみそは大豆に麹と塩を加えて発酵させたものなので、女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きをするといわれている大豆イソフラボン、抗酸化作用が期待できるサポニン、コレステロールの抑制に効果的なレシチンなどを含んでいる。

 具材たっぷりのみそ汁などで「西京味噌」を毎日の食卓に取り入れるのはもちろんだが、さらに健康にいいとされるのは「西京漬け」だ。

 西京味噌に魚の切り身などを漬け込んで作る「西京漬け」は、京懐石などに勝るとも劣らない京都の伝統料理。

 もともとは海から遠い京都の地で、魚の保存性を高めるとともに、よりおいしく食すために生まれたもので、京都では料亭から家庭の食卓まで、幅広く親しまれている。

「西京味噌」に魚の切り身を入れ、冷蔵庫で数日寝かせれば簡単に自家製「西京漬け」が出来上がるという手軽さが魅力だが、特筆すべきは栄養価だ。

 銀ダラならビタミンA、サバやサワラならDHAとEPAを豊富に含んでおり、みそだけでなく、魚の栄養素も丸ごと摂取でき、一石二鳥といえる。

 肉より魚は健康にいいと一般にいわれているが、なかには魚が苦手な人もいる。その原因は魚の青臭さにあるとも考えられるが、みそにじっくり漬け込んだ「西京漬け」は青臭さもほとんどないので魚嫌いの人にもオススメだ。