【アツいアジアから旬ネエタ直送「亜細亜スポーツ」】出資法違反で国際手配され、1年前にタイで身柄を拘束された“つなぎ融資の女王”山辺節子被告(63)が19日、一審判決の日を迎えた。強制送還後は熊本県警の勾留先で自殺を図ったが、詐欺罪でも起訴。先月26日の論告求刑公判(熊本地裁)で検察側は懲役10年を求刑していた。

 何より話題になったのは、還暦すぎとは思えぬ“聖子ちゃんカット”とミニスカといういでたち。自称なんと38歳。そのイタすぎる超若作りは美容整形のたまもので、それにかけた費用は本人いわく400万円とも800万円とも…。

 山辺被告が若い男にイレあげ潜伏していたタイは、韓国と並ぶ整形大国。首都バンコクで現地採用された日本人女性は、同僚の地元女性とよく整形の話題になるという。「水商売じゃない一般の女性も、気軽に整形します。目を二重にしたり、口角を上げたり。アゴの骨を削ってシャープにするのも人気」

 性別適合手術が昔から盛んな国だけに、外科治療には定評があり、腕のいい医者が多いという。“整形ツアー”で訪れる外国人も大勢おり、そんなツアーをアテンドする日本人旅行業者もいる。

「整形が売りの病院は無数にあるが、外国人受け入れという点で最も有名なのは、バンコク郊外にあるヤンヒー病院。私立の大病院で医療レベルは高い。日本ではなかなか認可されない、欧米基準の最先端機器も駆使している。世界中から患者が来るから英語はよく通じるし、日本語の通訳もいる」と現地業界関係者。

 費用はリーズナブル。旅行業者が解説する。

「豊胸手術だと、どのくらい大きくするかにもよるが10万バーツ(約34万円)からで、日本だとその倍から3倍は必要。頬骨を削る手術はタイで14万バーツ(約48万円)なのに対し、日本だと120万円はかかる。他のどの部位を整形するにしても、タイと日本ではそのくらい金額差がある」

 山辺被告は一体どこで整形をしたのか。同業者は「400万円だと日本での本格的な整形は難しい。高齢の場合、術後のケアにも多額の費用が要る。日本じゃなく、安価なタイで整形した可能性が考えられる」と指摘する。ただ、タイでは信頼できる病院ではない、安さだけを売りにした怪しげなクリニックもある。

「ヘタな病院で整形した子は女同士だとすぐ分かる。目元の不自然な切開痕や、顔の他のパーツと合わない大きくて高い鼻とか。手術に失敗してひどい炎症になって、仕事を辞めて引きこもっちゃった子もいました。コッチの風俗嬢には、整形済みが本当にたくさんいますよ。特にゴーゴーバーの子は高確率。整形するのを後ろめたく思ってない子もいるので、聞けばアッサリ教えてくれるかも」。冒頭の日本人女性はその驚がく実態を明かした。(室橋裕和)

☆むろはし・ひろかず 1974年生まれ。週刊文春記者を経てタイ・バンコクに10年居住。現地日本語情報誌でデスクを務め、4年前に東京へ拠点を移したアジア専門ライター。最新著書は「海外暮らし最強ナビ・アジア編」(辰巳出版)。