陸自の日報問題で矢面に立つ小野寺防衛相 辞任した前任・稲田氏との違い

2018年04月05日 17時00分

 安倍政権が「ない」としてきた陸上自衛隊のイラク派遣部隊に関する日報が見つかった問題で、批判の矢面に立った小野寺五典防衛相(57)の政治家としての“力量”が試されている。

 小野寺氏は4日、実際には昨年3月の時点で、日報の存在が確認されていたにもかかわらず、陸自が発見の事実を当時の稲田朋美防衛相に「報告していなかった」と明かした。

 イラク派遣の日報は昨年2月16日、当時の民進党議員からの資料要求に対し、防衛省が「存在しない」と回答。同20日の衆院予算委員会では、別の民進党議員の質問に対し稲田氏が「確認したが見つけることはできなかった」と答弁していた。だが実際は、今年1月になって陸自が日報の存在を省内に報告している。

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐる大混乱で昨年7月に稲田氏が辞任に追い込まれた後、中継ぎをはさんで防衛相に再任されたのが小野寺氏だった。同氏は防衛省&自衛隊のあしき隠蔽体質を変えられるのか。

「防衛省内で小野寺氏は安定感のある実務型として評判が良い。前任(稲田氏)と違い、失言の恐れも心配されてない。再起用後は、組織の立て直しが急務とし、抜本的な対策を講じている」(防衛省関係者)

 日報問題では防衛省内局の背広組と陸上自衛隊の制服組との対立が浮き彫りになり、シビリアン・コントロール(文民統制)やガバナンス(組織統治)への不安が大きく広がった。とかく批判が上った稲田氏との違いも話題になっている。

「弁護士出身の稲田氏は日報問題で防衛省職員を法律論で批判した。小野寺氏は側近の話に耳を傾けるタイプ。4年前の離任式で涙を流した時、もらい泣きした職員もいたほどだ。北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返した時期は、土・日返上で部隊を視察した。今回の再発防止に向けては、機密文書の厳格な規定を設ける方針だ」(前出の関係者)

 PKO日報隠蔽問題では、稲田氏に加え、事務次官と陸上幕僚長が辞任したが、小野寺氏は持ちこたえられるか。