おならで反省文の行き過ぎ指導 教育現場は個人情報優先に戸惑いも

2018年03月26日 17時12分

 栃木県北部の特別支援学校中学部で昨年6月、授業中におならをする生徒に対し、担任教諭が「おならはきゅうけいじかんにトイレでします」といった反省文を書かせて、教室に掲示していたことが25日、分かった。

 担任と生徒で決めた文面には「やくそくをやぶったら(校内にある)サイクリングロードを10しゅうします」ともあった。内容は強制されず、走らせることもなかったという。同月下旬に校内で指摘があり、不適切として取り外した。「生理現象を制限するのは問題。懲罰的な内容も含み、行き過ぎだった」(学校)

 ある小学校のベテラン教諭は「人権感覚のない教諭が行き過ぎたルールを作ることはありがち。こんな取り決めは聞いたことがない」と目を丸くする。

 指導のありかたとして不適切であることに加え、最近の学校は個人情報の取り扱いが厳しい。「学級の掲示物にも気を配ります。忘れ物をしたら表にシールを貼るとか、本を1冊読んだり、マラソン大会のために運動場を1周したらシールを貼るとかして、それを教室内で公開するのはアウトです」(同)

 かつては平気でやっていたことだが、生徒間の“差”を明らかにすることがダメらしい。「人と比べたり、できなかったことが目に見えるようになるのはダメ。できない子の自尊感情がつぶされるし、イジメを生む可能性もある」(同)。反省文によって「おならを我慢できない」という私的な情報を公開することが、不適切になるそうだ。

 指導よりも個人情報が優先される現状に、疑問の声も上がる。別の教諭は「病弱な子の可能性もあり、身体的な問題でおならをしているなら仕方ない。しかし、周囲の注目を引きたくてわざとしている場合は、しっかり『ダメなことはダメ』と教えてあげないと、社会に出てから困る。本当に彼のためになる指導方法を議論する必要がある」と語った。