素直に納得の相づちは打てない!? 平昌五輪のカーリング女子日本代表として銅メダルを獲得したLS北見(北海道北見市)の選手たちが使って話題になった言葉「そだねー」を、北海道帯広市の菓子メーカー六花亭製菓が特許庁に商標登録出願していたことが22日に分かり、議論を呼んでいる。

 六花亭製菓の佐藤哲也社長(62)によると、1日に出願し、登録されれば今後開発する商品の名前に使用する予定。特許庁によると、先に同じような商標登録があるかなどを調べた上で、10~11月ごろに審査結果が出る見通しという。

「白い恋人」と並ぶ北海道の銘菓「マルセイバターサンド」で知られる六花亭。ただ、平昌でLS北見の選手たちが「もぐもぐタイム」で口にしたお菓子として有名になったのは、地元北見の「清月」の「赤いサイロ」だった。

 六花亭には「北見に関係ない企業がなぜ商標登録するのか」などと問い合わせが寄せられ、佐藤社長は「北海道らしい温かい言葉が、悪徳業者に出願されて使えなくならないようにした。商標を独占する意図はなく、問い合わせがあれば個別に対応し、誰でも無料で使えるようにしたい」と話している。

 ネット上では「みんなが使う方言を商標登録できるのか」という素朴な疑問や、「キモイ」との嫌悪感、さらには「『損だねー』にならなければいいけど…」と逆効果を心配する声が発信されている。

 一方で、北海道の有名メーカーということからか「六花亭ならいいのでは」との受け止めも。流行語が生まれると、その事象に直接関係ないとみられる人が素早く商標登録してしまう事例も珍しくない。北海道の方言だけに、地元でない企業に先取りされてライセンス料を払う可能性を考えれば、同社の出願は「賢明な措置」とのツイッター投稿もみられる。