マラソン元代表また万引き逮捕 再犯率高い“病的窃盗”の闇

2018年03月06日 17時02分

 2005年の世界陸上ヘルシンキ大会で6位入賞した女子マラソン元日本代表の原裕美子容疑者(36)が、群馬県太田市のスーパーで万引きしたとして、5日までに前橋地検に窃盗罪で起訴された。原容疑者は昨年、窃盗容疑で逮捕され、執行猶予中に再犯を働いた。

 起訴状によると、原容疑者は2月9日午後8時45分ごろ、太田市内のスーパーでキャンディー1袋など3点(計382円)を盗み、店側に取り押さえられた。太田署に現行犯逮捕されたが、原容疑者は「店を出る前に商品を戻すつもりだった」と否認している。

 原容疑者は昨年8月に栃木県足利市のコンビニで化粧品、菓子パンなど8点(計2673円相当)を盗んだ疑いで逮捕された。11月の公判では、現役時代に患ったという摂食障害を吐露。反省の弁と入院治療することで更生を訴え、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。

 それから、わずか3か月での再犯だ。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は「300円のキャンディーが買えないわけではなく、欲しかったとも思えない。盗むことのスリルや衝動に駆られたのでしょう。本人は悪いと思っていても、意識が制御不能になってしまうほど、重症の可能性が高い」と指摘する。

 万引き癖はクレプトマニア(病的窃盗)ともいわれ、高い再犯率が社会問題にもなっている。

「薬物事案も常習性があるが、窃盗症は罪を犯しているという認識が薄く、それこそ子供から老人まで誰でも犯してしまう。本人はもちろん、周囲がサポートして、専門のクリニックなどで治療していかないと、簡単に治るものではない」(小川氏)

 執行猶予中の逮捕で実刑になる可能性もある。

「もう1回執行猶予になるダブル執行猶予もあるが、判決後間もない再犯で、しかも本人が否認しているので情状が悪い。金額の多寡ではなく、100円の窃盗でも懲役3年になった人もいる」(小川氏)

 かつて、名伯楽・小出義雄氏の門下生で花開いた原容疑者。病気を克服し、人生のリスタートを切る日は訪れるのか。