北「ほほえみ外交」の裏で米激怒 専門家が指摘する“開戦Xデー”

2018年02月23日 17時00分

韓国の文在寅大統領(右)に「ほほえみ外交」を演出した金与正氏(ロイター)

 北朝鮮は22日、平昌冬季五輪の閉会式(25日)に金英哲朝鮮労働党副委員長を団長とする高官級代表団を派遣すると発表した。だが、五輪による友好ムードの裏で、米朝開戦Xデーが刻々と迫っているとの見方が出てきている。

 北朝鮮の金正恩同党委員長は、第2子を妊娠していることが判明した妹・与正氏を、特使として五輪開会式に派遣。文在寅大統領と笑顔で歓談し「ほほえみ外交」を演出した。

 南北融和によって対話の道が切り開かれ、北朝鮮が核開発を放棄すればそれに越したことはないが、これまでの経緯を見る限り、その可能性は限りなくゼロに近い。

 すでに、北朝鮮は五輪開幕前日の8日に軍事パレードを実施。米国本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル「火星15」を初披露した。五輪が始まると米国の反発も控えめになったが「トランプ米大統領のはらわたは煮えくり返っている」(関係者)という。

 訪韓中だったペンス副大統領と与正氏の会談が10日にセッティングされていたが、北朝鮮側が会談2時間前にドタキャンしたとも報じられた。理由は、核放棄を強く求める米国の姿勢に北朝鮮側が難色を示したためといわれているが「コリア・レポート」の辺真一氏は「何をいまさら。米国がそう来ることは北朝鮮も織り込み済み。ドタキャン以前に、本当に会談がセッティングされていたかどうかも疑わしい。北朝鮮の評判を下げるために米国が情報操作したのかも」と指摘する。

 意外に知られていないが、国際オリンピック委員会は国連加盟国に五輪期間中の停戦を呼びかけている。法的拘束力はないものの、五輪開幕前1週間から、パラリンピック閉会1週間後までが適用される。今回は2月2日から3月25日までが停戦期間に当たる。

「トランプ大統領がおとなしいのは停戦協定を守っているから。問題は来月25日以降。4月には米韓軍事演習が行われる予定で、北朝鮮が挑発すればそのまま開戦になる可能性もあります」(辺氏)

 北朝鮮の応援団「美女軍団」に見とれている場合ではないのだ。

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